TMO吉原 再開発研究会の先進地視察 その2 島田市
2008年 12月 10日
TMO吉原の再開発研究会で出かけたのが田原市(愛知県)と島田市だ。
田原市は、用地を行政(市)が買い上げ、そこにTMOが再開発ビルを建設し、テナントを誘致していた。
島田市は、吉原の再開発ビル・ラクロスと同じように、地権者が再開発組合をつくり、新たなビル(「サンフール」)を建設している。
1階に商業テナント、2階に公共施設(島田市は地域交流センター、富士市は市民活動センター)、3階から上は住宅(マンション)という建物構成も同じだ。
ただし、島田市の特徴は、以下の点にある。
・区画整理事業と再開発事業を同時に実施している
・1つの街区の中に、3つの建物が建っている
・商業・公益施設・住宅棟
・銀行棟(静岡銀行)
・静岡銀行立体駐車場
・また、商業・公益施設・住宅棟の中にも別の銀行(静岡中央銀行)が入っている
・2つの銀行とも、もともとこの街区に店舗を持つ地権者である
説明を伺うと、やはり早い段階から民間のデベロッパーが入り、土地を取得し、権利者として組合をリードしてもらうことが重要だと感じた。
もちろん、デベロッパーが事業として成立する、つまり土地を買い、建物を建てても、それ以上の金額で建物(床)が売れるという立地性や商業テナントの入居が前提だが。
2階の地域交流センター「歩歩路(ポポロ)」。島田市が床を買い上げ、3セクTMOの「まちづくり島田」が指定管理者として管理運営している。
また、基本的に安定した業種である(これからはわからないが)銀行が組合員として、あるいはテナントとして入るのも組合として大歓迎だろう。
再開発前と後の2つの銀行の位置図
独立した棟として建てられた静岡銀行。後ろは別棟の商業・公益施設・住宅棟
到着したのが15:30近くで、説明を伺っているうちに外はすっかり暗くなっていた。
吉原にも、幸いなことに銀行の支店が数店ある。できれば一緒に再開発に取り組めないだろうか。
また、そうした取り組みに銀行だけでなく、デベロッパーも魅力を感じる吉原なのだろうか。
魅力を感じるには、何が必要なのだろうか。
そんなことをグルグルと考えながら帰途に着いた視察だった。
by koike473 | 2008-12-10 21:45 | まちづくり・都市計画 | Trackback | Comments(0)