クラクションの多さに驚いた中国の道路交通事情
2008年 10月 28日
我々、中年世代の日本人が持っている中国のイメージの一つは、自転車が道幅一杯に並んで走る風景だ。
しかし、嘉興市に着いてまず驚いたのは自動車の多さと、そこかしこで「ファン、ファン」と鳴るクラクションの音だ。

更にビックリしたのは、交差点で左折の自動車(車両は右側通行なので、日本で言えば右折)が、直進車の間に無理やり入っていく。また、信号が赤でも注意しながら大丈夫と判断すれば右折は認められているそうだ。
そして歩行者は、赤信号や横断歩道がないところでも平気で渡る。そこで、運転手は「どけどけ!」とばかりクラクションを鳴らす。
聞くと、「中国では自動車優先です。だから歩行者も負けないように渡ります」
静岡県に本社がある村上開明堂の現地法人を訪問したが、この工場では中国人の従業員約700人の内、マイカーを所有しているのは、わずか5人だそうだ。
一般市民にはまだまだ自動車は高嶺の花だ。現在走っているのは社用車や公用車が大半だそうだ。
それでいてこの怖い運転だ。今後、更なる経済成長が続き、一般市民に自動車が普及する前に、何とか交通安全対策を徹底しなければ、この国はパンクしてしまうのではと心配になった。


一方、車線数が多い道路は、明確に車道と二輪車道の区分がなされている。
しかし考えてみれば、以前は自転車がこの広い道路一杯に走っていたのだから、自転車は自動車によって「端」に追いやられた格好だ。
それでも、これだけ整然と路線が確保できるのは、土地が全て国有財産であり、道路拡幅やそれに伴う住民・建物の立ち退き移転も、国のコントロールの下で完璧に行うことができる土地制度の違いによるところが大きい。

更によく見ると、自転車のマナー、というより走るルールは、車道の右側を通行することが徹底されている。
日本のように左側通行がルールであっても右側を走ったり、歩道を通行する自転車は見なかった。
この点については、明らかに日本における車両としての自転車の位置付けの曖昧さと、それによる歩行者、他の車両との接触事故の危険性が気になって仕方がなかった。

嘉興市庁舎前広場と、そこから続く広い道路

庁舎前には、幾何学模様の美しい庭園が

アップで見ると、たくさんの人が手入れをしている
by koike473 | 2008-10-28 00:19 | 視察・研修・勉強会 | Trackback | Comments(2)

歩行者も命懸けですね!
日本でよかった。
でも日本もなかなか怖い事ありますが……
先日、大渕で自転車の姉妹が死傷する事故がありましたし……
毎日運転する私、気をつけて運転しなければ!
ホントに命がけです。
でも、大渕の高校生と中学生の姉妹の事故は、悲しすぎます。
歩道を自転車を押して歩いているところに車が突っ込んできたようです。
合掌。