自転車を活かしたまちづくりの研修会

 先週の3日(木)と4日(金)は、東京で開かれた講習会「自転車 -ひとつの交通モードとしてー」(主催:(社)交通工学研究会)に参加した。
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4日の会場だった科学技術館

 4日は、300人が参加する室内での講演=座学だったが、3日は定員30名で東京の下町・亀戸地区の国道14号の現場見学会があった。
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 現地見学会の亀戸地区は、昨年、国土交通省と警察庁が合同で、今後の自転車通行環境整備の手本となるモデル地区として全国で98箇所を指定したが、その一つだ。
 私は、昨年9月議会で「自転車の通行環境整備」について質問したが、ちょうどその頃、富士市もこのモデル地区の候補に上がり、指定されるかどうかの微妙な時期だった。
 結局、静岡県では静岡市清水区、沼津市が指定され、富士市は選に漏れた。そんな経緯もあり、「先進的な取り組みとは?」と興味を持って、30名に間に合うよう早くから参加申し込みをしていた。
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 国道14号は、都心と千葉方面をつなぐ幹線道路だ。片側4車線、歩道も充分な広さの超立派な道路だ。
 しかし、総武線の亀戸駅や錦糸町駅などに向かう沿線住民の多くが自転車を利用し、車道を走る自転車と自動車との、また歩道を走る自転車と歩行者の接触事故の発生が懸念され、歩道への違法駐輪も目立つエリアだ。
 本年1月に正式にモデル地区の指定を受けた後、車道を1車線なくし、その部分に幅員2.0mの自転車レーンを設けた。
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自分がひっかかり転倒したのでなおさら気になる段差。自転車レーン終了場所では歩道に上がるのに必ずこの段差をクリアしなければならない

 モデル地区指定と言っても、年度途中のことであり、それも1~3月までの3ヶ月で取りかかった工事のため、何だか仮設レーンのような感じだ。
 このあたりは、昼間の12時間で約5,000台、ピーク時に1時間あたり700台の自転車が通るそうだ。
 自転車レーンの整備前と後では、総通行台数は変化がないものの、整備前は「歩道:車道=7:3」の割合だった自転車台数が、整備後は「歩道:自転車レーン:車道=3:7:ほぼ0」になり、歩行者、自転車の分離が進み、それぞれの安全性向上に寄与しているようだ。
 また、4車線から3車線に減った車道でも、整備後の3ヶ月間では、特に渋滞が多発することもないようだ。
 19年度は400mにとどまったが、本年度はプラス800m延ばすそうだ。
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交差点の向うが19年度整備区間。20年度は手前側を整備するそうだ
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20年度整備予定区間の歩道は、たくさんの自転車が通っている

 確かに効果が上がっているのは目に見えた。
 自転車ツーキニスト・疋田氏が、鉄則だと言う「車道を削っての自転車レーン創出」も行っている。
 しかし歩道も含め、もともと広い幅員、車線の道路の中での自転車レーン確保は、地方都市、特に富士市ではどうであろうか?
 そんなことばかりを思った現場見学会だった。

 なるべく早い時期に、県内でモデル地区に指定された静岡市清水区、沼津市を見てみようと思う。
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前と後ろに子どもを乗せた「3人乗り自転車」。自転車レーンに入って行ったのを見て安心した

by koike473 | 2008-07-13 22:47 | 公共交通・自転車 | Trackback | Comments(0)  

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