前掛川市長 榛村純一氏の講演会
2008年 01月 28日
健康づくりを進め、国全体の医療費の増加を少しでも少なくする一方、確実に増える高齢者の皆さんにも医療費を負担していただこうとする制度だ。と思う。
しかし、制度そのものは複雑でなかなか理解できない。高齢者の皆さんにわかりやすく伝え、現場で混乱することがないようにしなくてはならない。と言っても4月はすぐそこだ。
そして午後は、議会主催の議員研修会があった。
講師は、前掛川市長の榛村純一氏だ。榛村氏は、昭和52年から平成17まで、7期28年間、掛川市の市長を務めた。その間「生涯学習都市」を始め、さまざまな先進的な施策で、当時人口7万人の地方の小都市ながら、掛川市の名を全国にとどろかせた名市長だ。
今回の講演のテーマは「まちづくり・人づくり」だ。
最初に、全国ベースの数字(全国をいくつかのエリアに分けたり、県別にした工業出荷額など)分析や、日本の明治以来の近代化、都市化の流れを自分なりに分析して話を始めた。これは、ちょっと普通の首長にはできないものだ。
講演を聞いて、榛村氏の考え方の基本は「地方都市がどうやって自立していくか。そのためには地域をみがき、人を育てよう」に全てが集約されていると感じた。
・「向都離村」(都に出て行く人)の教育でなく、故郷に残る人・来る人の教育(=「生涯学習」)を行うべき
・5つの生涯学習の考え方
・教育改革としての生涯学習
・五感を磨く生涯学習
・新しい流れを知る生涯学習
・高齢化だからこそする生涯学習
・まちづくりとしての生涯学習
・「観光」は「国の光を観ること」が本来の姿である。孔子の言葉の中に「近者説、遠者来」(「説」は「喜ぶ」の意味:地元の人が喜べば、それを聞きつけて遠いところの人たちも集まってくる)があるが、まずは市民が楽しみ、誇りに思うような魅力づくりが必要だ
・「緑化は絶対善」だ。・・・さすが県森林組合連合会会長だ
・掛川で生まれた二宮尊徳の教え(報徳の思想)・・・「経済のない道徳は寝言だ。道徳のない経済は犯罪だ」
この他にも、新幹線掛川駅をつくる時には、104回も国鉄に陳情し、最後は時の権力者・目白のさる方のところにも足を運んだ。新富士駅も同じ時期にできたが、随分進め方が違っていたなど、初めて聞く話も、多数あった。
70歳をはるかに超えているが、まだまだお元気だ。
時間が足りず、最近提唱しているという「村格・都市格」のお話が中途半端で終わってしまった。
改めて聞いてみたいと思う。
議会委員会室からのこの日(1月25日)の富士山
by koike473 | 2008-01-28 00:07 | 富士市議会 | Trackback | Comments(0)