麻薬・覚せい剤乱用防止大会とヤンキー先生

 昨日(10日)は、ロゼシアターで「麻薬・覚せい剤乱用防止運動 静岡大会」があった。
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 これは、厚生労働省、静岡県、富士市などが共催するもので、東海北陸7県の中で、持ち回りで開かれているものらしい(?)。
 前日に、大学ラグビーの強豪校・関東学院大学のラグビー部員が、ラグビー部の寮の自室で大麻を栽培していたことが明らかになり、逮捕されるというニュースを聞いたばかりだった。
 ラグビー、それも大学ラグビーのファンである私は、大変なショックだった。
 「関東学院!どうしてなんだよ!」と思いながらロゼに向かった。
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 前半は、あいさつの後、表彰式、富士市少年少女合唱団の公演など、「麻薬・覚せい剤」をあまりイメージできない内容だったが、途中からガラリと変わった。
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 まずは、麻薬探知犬のデモンストレーション。
 現在、日本の税関には、120頭の麻薬探知犬が配備され、空港や港で、人間の数万倍と言われる嗅覚で、麻薬を見つけ出し、水際で密輸入を防止するために働いているそうだ。
 昨日は、名古屋税関に所属する2頭の探知犬が登場したが、壇上に姿を現すと、会場からは「かわいいー!」の歓声が上がった。
 犬が好きではない私が見ても、毛並みが良く、賢そうだ。
 麻薬の臭いがする人間や箱を次々と当てていく。
 指導する税関員との呼吸もぴったりだ。

 そして最後がメインの「ヤンキー先生」こと義家弘介氏の講演。
 義家氏は、自身が暴力事件で高校から放校処分を受け、その後、編入した北海道の北星学園余市高校、明治学院大学を卒業後、母校(北星学園)の教師になり、生徒達に体を張って接してきた先生だ。
 その後、横浜市教育委員を経て、本年7月の参議院選挙に立候補し、当選した36歳の方だ。
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 私のイメージとは全く違う方だった。
 小柄で、どこにでもいる明るい青年という感じだ。しかし、腹の底から出る声、強い意思を示す言葉の一つひとつは、会場をシーンとさせ、来場者の耳を集中させた。
 1999年は世の中が大きく変わった年。ケータイの爆発的な普及とそれを介したインターネットへの接続が可能になった(iモード等)ことにより、子供が大人を介せずに、あらゆる社会的情報にアクセスすることが可能になったという話から、核心に入った。
 子供達の「麻薬」への広まりは、「『ダメなものはダメ』。理屈はいらない」と言えない大人の側に最大の原因があり、それは「いじめ」と全く同じ構図だ。

 その中で、私が記憶に残った言葉。
 ・「自分は教育に救ってもらった人間だから、教育で子供を守る」
 ・「『愛情』の反対は『無関心』である」
 ・「子供が大人に言う『ウザイ』は、ほめ言葉と思おう」
 ・「夢は逃げていかない、自分が夢から逃げているだけだ」
 私自身が親として、大人として、ナイフを突きつけられた思いだ。
 会場には、割れんばかりの拍手が響いた。
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 大人だけでなく、今度は、子供達にも是非聞かせてやりたい講演だった。

by koike473 | 2007-11-11 23:28 | 教育 | Trackback | Comments(0)  

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