高松市丸亀町商店街
2007年 10月 18日
今日は、1日目の高松市(香川県)の報告。
ここの「丸亀町商店街再開発事業」は、私の希望で視察先に入れていただいた。
香川県には、丸亀市もある。実は昔、高松の城下町を造るとき、当時の城主が、商人街を造るにあたり、丸亀市から商人たちをそこに移住させたため、そこを丸亀町と呼ぶようになったそうだ。
ドームは、再開発ビルのシンボル。この「きんつばや」さんは、坪当たりの売り上げ額がとても高い。「芋金つば」は、こってりしていてうまかった。
この丸亀町商店街は、県庁所在地・高松市の最もまちなかにある、延長470mの商店街だ。
昨年11月に完成したA街区の再開発事業については、全国各地から視察が絶えないそうだ。この日も、富士市と東京大田区議会の視察があったとのこと。
「再開発をしなければ」と地元の皆さんが動き始めて17年かかったそうだ。
・最初の2年間・・・全国各地の再開発事例、それも失敗事例を研究
・次の2年間・・・計画づくり
・その後の13年間・・・地権者の調整
最初の「全国の失敗事例」から学んだことが、
・ゼネコン、デベロッパーを最初から仲間に入れない
・役所(市)に再開発ビルの床を買ってもらうことはしない
だそうだ。
大半の再開発事業が、いかにこの2つをうまく取り込もうとしているのとは全く逆だ。
その上で、
・定期借地権制度を組み込み、当初の全体事業費、床販売価格を抑える
・事業費確保のための高層化は避け、規模的には「身の丈」とする
を基本に、更にしたたかに
・活用できる国、県などの補助金は「これでもか」という位うまく取り込む
などしている。
その結果、我々が行った月曜日の午後でも、結構な人出があった。
まち全体が平坦な高松は、自転車がとても多い。放置自転車を再利用(ブルーに塗装)したレンタサイクルが数多く見られた。歩道の段差も工夫されている。
富士市でも吉原商店街は、既に建築後50年近く経過したビルもあり、商店街の再生に加え、防災対策上からも、再開発が必要だ。
丸亀町の「通常とは逆」の取り組みを、もっと研究してみたいと思う。
by koike473 | 2007-10-18 00:00 | まちづくり・都市計画 | Trackback | Comments(0)