田宿川

 8日の日曜日は、朝7時前から今泉の根方街道沿いを流れる田宿川に出かけた。年6回の川そうじの日だ。田宿川は、その水源の100%が富士山からの湧き水である。原田、吉永地区も湧水は多いが、この田宿川は、富士市の水の豊かさを象徴する川だと思う。

 年間通して水温は14~15℃。川に入ると、この時期は手が凍りつくような痛みを感じるが、冬は逆に暖かく感じるから、人間の体は、随分お調子者だ。
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そうじが始まったばかりでにごりがない時間帯。水中にゆれるこの水草が大敵!


 川そうじの直接の目的は2つある。
 1つは、水草の刈り取りだ。昔は、川底は富士山の溶岩の小石(ザルボー)だけで、水草はなかったが、戦後上流部が開発され、泥や有機物が流れ込み、川底に堆積し、そこに水草が繁茂するようになった。この水草は成長が大変早く(夏は1ヶ月で1m以上も)、刈ってやらないと川の流速を遅くし、大雨が降ったときにすぐに水位が上昇し、水害につながる。1回のそうじ(水草刈り)で、20cmくらい水位が下がるのがわかる。
 2つめは、空き缶やビニール袋など、ゴミ拾いだ。これも多くが上流から流れてきたものだと考えられる。
 どちらも、川沿いに住んでいる方々だけでなく、田宿川に排水が流れ込む上流も含めた「流域全体」で、川をきれいにするための取り組みが必要だ。

 所属するNPOふじ環境倶楽部では、10年ほど前からこの川そうじに参加している。また、子供たちや地域の皆さんと、田宿川の生物を調べたり、田宿川の将来図を描いたりするワークショップを行っている。子供たちが家庭で、お父さん、お母さんに「田宿川は、きれいな川だよ。ゴミは捨てちゃあだめだよ」と言ってくれることが、川を守る近道かなと思う。(随分さみしい話だが)

 18年度までに、下流部の遊歩道整備が終了した。子供たちが安全に川の中で遊べる区間が広がった。しかし、この上流も、川沿いの遊歩道が必要だ。川に沿っている根方街道は、車の通行が多いのにこの区間は歩道もなく、歩行者は怖い思いをしている。河川整備に加え、「根方街道の歩道」としての考えでも、遊歩道整備が必要だと思う。

 今年の「たらい流し川まつり」は7月29日だ。たくさんの市民の方に、「清流・田宿川」を知っていただければと思う。

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地元・吉原二中の生徒も30人ほど参加

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川沿いの町内の皆さんを中心に多くの人が参加して、「川祭り」前の川そうじ

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同じ会派の渡辺孝議員(写真左側)も参加

by koike473 | 2007-07-10 01:57 | 富士市の清流・田宿川 | Trackback | Comments(0)  

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