「中学生で総入れ歯」にショック 「子どもの貧困問題」についての研修に参加して
2018年 02月 01日

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早いもので今日から2月。
年の初めの1月は、「ぎっくり腰」と「インフルエンザ」の思い出ばかりで、先が思いやられる。
1月29日(月)、30日(火)は、静岡で開催された「第43回市町村議会議員研修会in静岡」に参加した。

会場は静岡商工会議所。

これまでで最多級の参加者とのこと。

今日のブログは、この研修の2日目に参加した「子どもの貧困をなくすための政策と運動の課題」。

講師は立教大学名誉教授の浅井春夫氏だ。

講演は、子どもの貧困の現状から始まった。
私には信じられない話が相次いだ。

特に浅井氏が言った「中学生で総入れ歯にするとは、どれだけ小さい頃から毎晩歯が痛くて眠れず、つらい思いをし、勉強どころではなかったと思うとあまりに切ない」には、胸が締め付けられた。
そしてこの貧困が、現在では「再生産サイクル」になってしまっている。

子どもの段階で、既に「人生のチャレンジ権」がなくなっていると言う。
特に、母子家庭等のひとり親家庭での貧困の割合が高い。

では、どうすべきか?
浅井氏は、まずは貧困とはどういう状態をいうのかをしっかり議論すること。その上で「実態調査」を行うことを勧めた。

また貧困対策は、①現状の貧困な子どもを支援する対策、②親の生活基盤安定への支援対策の両方から取り組むことが必要。
そうした上で、貧困対策計画を立案し、取り組むべき。


また特に、議会における「子どもの貧困対策条例」の立案・制定、施行が、対策推進の大きな原動力になるのでは。

その意義は、
1 自治体・議会の住民(貧困層を含む)への法的な約束の根拠になる
2 住民の自主的な取り組み(学習支援、子ども食堂、フードバンク等)に対する行政的支援の法的基盤になる
3 さらに支援や活動を進め「条例改正」という形で対策を発展させる基盤となる
「子どもの貧困」は、政党、会派、イデオロギーを超えた問題ではないか?との意見に頷く。

富士市議会でも、さまざまな会派の議員が一般質問等でこの問題を取り上げている。
市(行政)では、平成27年度に子どもの貧困対策検討委員会を設置し検討を進めるとともに、30年度には実態調査に取り組むこととしている。
一方、私は、と言えばほとんどよく知らないのが実情だ。
今回の研修を受け、本気で取り組まなくてはと思った。
by koike473 | 2018-02-01 08:33 | 保健・福祉・医療 | Trackback | Comments(0)