「やらまいか」の具現化! 「ユニバーサル農業」に取り組む京丸園㈱さんと浜松市
2016年 05月 26日
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24日(火)は、議会のユニバーサル就労議員連盟で浜松・掛川に視察に出かけた。
浜松では、市のバックアップのもとで「ユニバーサル農業」に取り組む京丸園㈱さんを視察した。
現社長の奥様の鈴木緑さんから詳しい説明を受けた。
京丸園さんは、先代から水耕栽培に取り組む農家さんだ。
姫みつば、姫ねぎ、姫ちんげん等、葉物野菜を中心に生産し、全国各地の市場に出荷している。
姫ねぎは、お寿司屋さん(回らない)で使われる針のように細いねぎだ。
現在は、74名の従業員さんの内、24名が知的、身体、障害等の障害を持つ方々だ。
また、高齢者(最高84歳!)の雇用も積極的に行っている。
特に印象に残ったのは、「作業を細分化し、(どんな作業を具体的に行えばよいか目で見える)マニュアルを作れば、障害を持った方の方が、健常な人よりも確実・丁寧な仕事をします」との話だ。
それぞれの作物は、播種、水やり、施肥、収穫、検品まで生育具合等を見ながら、総合的に判断し行う。
全体の流れの判断は難しいが、一方、それぞれの作業は、同じ根気のいる作業が多い。
そこで、作業を細分化し、わかりやすいマニュアルを作れば、障害を持った方々は、生育不良の苗や、製品にならない小さなゴミ等のチェック、仕分けを確実にこなすそうだ。
「製品としての梱包前の最終検品は障害を持った人に任せている」には驚いた。
健常の人では、その日の収穫物全体の出来によって、判断の見誤りがありがちだが、障害を持った方は、ゆっくりだが、確実にチェックしてくれるそうだ。
また、職員の方からの発案によるアイデア備品や機械が、高齢者も含めた誰もが作業しやすい職場環境づくりに貢献している。
こうした取り組みを、浜松市がバックアップしている「ユニバーサル農業研究会」が支えている。
今後は、農業・企業・福祉の連携(マッチング、教育・研修等)を推進する「中間支援組織」の設立を目指しているとのこと。
農業大国・浜松市(農業出荷額:全国4位、総農家戸数:全国1位)だからかもしれないが、富士市も自治体として「やらまいか」だ!
by koike473 | 2016-05-26 08:16 | Trackback | Comments(0)