元陸自レンジャーが怒りを持って語った講演会 「安保法制で自衛隊と日本はどう変わるのか」

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 今日のブログは、21日(月)に参加した講演会「安保法制で自衛隊と日本はどう変わるのか」の話。
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 サブタイトルは「元陸自レンジャー隊員が安保法制に反対する理由」だ。
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 この元陸自レンジャー隊員が井筒高雄氏だ。
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 レンジャーは、侵略してきた敵と戦って殺すための厳しい訓練を受けた隊員で、14万人いる自衛隊員の中でも5000人余りしかいないそうだ。

 井筒氏(旧姓・宮寺氏)がレンジャー課程に進む際に同じ中隊の同僚等から書いてもらった寄せ書きの国旗。
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 レンジャー訓練の途中で亡くなる人もおり、その時は、棺にこの国旗がかけられるそうだ。

 しかし井筒氏は、PKO法の成立に伴い、自ら自衛隊を依願退職した。
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 自衛隊員は、全員入隊時に「服務の宣誓」を行う。
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 それは、「専守防衛に限って『命』を差し出す契約」だが、PKOでは「『政治命令』で海外に行き、銃を向けられたときに身を守るために撃ち返したら、帰国後に殺人罪で刑事罰を受ける」ことにどうしても納得ができなかったからだそうだ。

 そして今回の安保法制で、そうした矛盾が解決されるどころか、ますます拡大する中では、自衛隊員は「ただの犬死でしかない」との思いだ。

 井筒氏は「戦争の現場を何もイメージできない政治家や官僚が軽々しく決めた」ことに怒りを持って語った。
  ・「前線」より狙われやすい「後方支援」の危険性
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  ・憲法でも、法令でも中途半端にしか位置付けられていない自衛隊と隊員
  ・「停戦監視」から、住民保護のための「戦闘行為」に活動が大きく変化したPKO
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  ・PKO派遣による自殺率の高さ
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  ・大きな後遺症を負ったり、死亡した場合のフォロー体制の無さ
  ・全体として莫大にならざるを得ない防衛費等々

 そして更にこうしたことを含め、「自衛隊員は、それが当たり前」、「『血の同盟』を確固たるものにするには、多少の犠牲は仕方が無い」、「犠牲者を出さなければ国際的に責任を果たしたことにならない」というような世論。

 私は、講演を聴く前に井筒氏の著書を読んでいたが、これまでも「ままこ扱い」されてきて、ここに来ても中途半端なまま海外派兵される自衛隊に対する「あまりの切なさ」を、改めて感じた。

 一方、今回の安保法制により自衛隊が海外派遣され、更に武力行使が実際に行われれば、日本国内でのテロの脅威は確実に高まる。
 自衛隊だけでなく、一般国民に対する危険性だ。
 このことをよく考えなくてはならない。

 加古川市(兵庫県)の市議会議員を務めた経験もある井筒氏の最後の言葉が印象的だ。
 「政治のケリは、政治でつける!」
 全く同感だ。

by koike473 | 2015-12-24 07:50 | 安全保障対策 | Trackback | Comments(0)  

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