悔しさ、むなしさの読後感が募る2015年 日本推理作家協会賞「土漠の花」
2015年 10月 16日
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昨日、議会の建設水道委員会の視察から帰宅した。
その報告は、また後日と言うことで、今日は最近読んだ「土漠の花」(月村了衛)という本の紹介。
ソマリアでの海賊対処行動に派遣された自衛隊の話だ。
もちろんフィクションとして描かれている。
2015年 第68回 日本推理作家協会賞 長編及び連作短編集部門受賞作だ。
しかし、しかしだ。
「国際貢献のための海外派遣。やりがいのある仕事であると上からも周囲からも言われてきた。様々な危険の対処法についても日々訓練を積んできたが、こういう死に方は予想もしていなかった。陸上幕僚監部にとっても防衛省にとってもまったくの想定外だろう」
「責める者はいなかった。彼は望まずして、自衛隊設立以来、初めて敵兵を殺害した自衛官となったのだ」
そして最後の結末。
身震いするような推理小説だ。
現実にソマリア、そして南スーダンには部隊が送られ、南スーダンでは「駆けつけ警護」に備え、次の派遣部隊の訓練が始まっている。
「悔しい」、「むなしい」の一言だ。
by koike473 | 2015-10-16 08:01 | 安全保障対策 | Trackback | Comments(0)