下水道と浄化槽の役割分担が重要! 「浄化槽フォーラム」その2

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 今日は、昨日書いた「浄化槽フォーラム」の後半の話。
 後半は、「これからの生活排水処理に向けて」と題した座談会だった。

 コーディネーターは常葉大学の小川教授。
 パネラーは3人いて、その一人が漫画家の赤星たみこさん。
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 合併浄化槽使用者の赤星さんからは、わかりやすい浄化槽の利点とその普及に向けた「明日のジョー(浄)」の提案が良かった。
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 日本下水道事業団の加藤氏(写真左)からは、下水道の専門家としての立場からの報告・見解が興味深かった。
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 人口が増加し、スケールメリットが働く都市部では下水道は効果的だが、そうでない地域では戸別に整備し機能する浄化槽を導入すべきという「下水道と浄化槽の適切な役割分担」の重要性の指摘があった。

 そしてもう一人が、常葉大学の安達教授。
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 昨年開催された富士市下水道使用料金審議会に委員として参加した際の分析を基に提案された。
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 まず現在の富士市の下水道の現状を見ると、他の同規模都市と比較すると、相対的にコストは低く、潤沢な市の財政状況から補助金も手厚く、利用料金もかなり低い水準とのことだ。
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 しかし現在進めている「生活排水処理長期計画」では、再検討が必要では?との提案があった。
 それは、単純に言えば「これから下水道を整備していこうとしているエリアの中には、下水道より浄化槽の方がはるかに安いエリアが多い」ということだ。
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 これまでは、下水道使用者一人当たりの事業費は70万円/人だったが、これから整備を予定しているエリアでは247万円/人に跳ね上がる。

 一般的に下水道が優位になる平均人口密度は40人/haだそうだ。
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 富士市の現在の下水道普及エリアは49人/haだが、整備予定エリア全体を含めると34人/人まで低下する。

 加藤氏と同様、「下水道と浄化槽を適切に組み合わせた計画の見直しが必要では?」との提案だと理解した。

 「浄化槽はしっかり浄化できないのでは?」、「浄化槽は遅れた地域で使うもの」という意識がまだあるが、機能は高く、優れものだ。
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 会場(参加者)からの質問も多様で、とても勉強になるフォーラムだった。
 これからの議員活動に活かしていきたい。

by koike473 | 2014-02-28 07:52 | 環境 | Trackback | Comments(0)  

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