循環型社会の優等生 春日製紙工業さんの再生紙製造を見学
2012年 12月 25日
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先週の話だが、19日(水)は比奈にある春日製紙工業さんの見学をさせていただいた。
7月に実行委員会方式で開催された「紙のまちを考えるシンポジウム」から発展して組織化を進めている「紙のまちを考える会」主催だ。
2年前には、所属する会派・市民クラブで新型バイオマスボイラーの見学をさせていただいて以来の訪問だ。
久保田会長から概要の説明をいただいた後、再生紙トイレットペーパーを造る工程を見学した。
市内ではよく目にする古紙の塊り。
まずは古紙を地球釜と呼ばれる球形の機械や、パルパーという機械でほぐしていく。
ほぐした古紙から分離されたビニール等の異物。
何度も洗いながら、繊維分だけを取り出す。工程の途中で取り出して検査するサンプル。
これらを原料に徐々に紙らしくなっていく。
抄紙機の途中から取り出した特更紙(マンガ本用の紙)を説明する久保田会長。
こちらはエンボス加工(凹凸の模様をつけてクッション性を高める)の確認。
こうしたチェックをしながら大きなロールで再生紙ができあがる。
機械で小切りされたトイレットペーパー。
一方こちらは、古紙を何度も洗い汚れた排水の処理施設。微生物による分解処理。
インクや顔料などを落としていく。
10m位の高さがある高速凝集沈降槽。薬品を使い、沈殿処理する。
浄化された排水は岳南排水路に排出される。
水と分離され最後に残った残さ=ペーパースラッジも、現在は100%再利用されている。
それについては、2年前のこのブログをどうぞ。
もう一つ興味深かったのがガスタービン発電機。
6000kWの出力で、消費電力全体の70%を賄っているそうだ。
もちろんコージェネ(電気に加え、発電時の熱を蒸気に変えて紙を製造する過程で活用)方式だ。
煙突は、わずか数mの高さだ。
改めて再生紙製造は、循環型社会の優等生だと感じた。
2度と使えないトイレットペーパーは、再生紙製を使うべきだ。
「紙のまちを考える会」は、年明けから本格的に活動を始め、市民の皆さんに「循環型社会の優等生」を訴えていく予定だ。
by koike473 | 2012-12-25 08:24 | 産業振興・雇用 | Trackback | Comments(0)