形式論に終始し、本質的な議論が伝わってこなかった県議会の「浜岡原発の再稼動を問う県民投票条例案」
2012年 10月 09日
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5日(金)に開催された静岡県議会総務委員会で、浜岡原発の再稼動を問う県民投票条例案が全会一致で否決された。(写真はいずれも10月6日の静岡新聞朝刊より)
11日の本会議で全議員が出席して採決されるが、否決の可能性が極めて大きい。
報道によれば、総務委員会で自民改革会議と民主党・ふじのくに県議団委員は反対理由として、
①県民が判断する材料がない
②浜岡原発の安全性の判断ができない状況
③実施時期や市町への事務委託などに不備がある
などをあげたという。(写真は付託を受けた条例案を審議する総務委員会)
署名簿を提出した8月下旬から、常に話題の中心となってきたのは「条例案の不備」に関する話ばかりだった。
私を含め、署名した富士市の16,933人、県民約18万人の多くは、もっと別の議論を期待していたはずだ。
少なくとも私は、
・浜岡原発の安全性とその対策と課題
・これからのエネルギー政策
・それらについて明確になっていることと、なっていないこと、県が関われる範囲と関われない範囲の整理
・そうした上での県民投票の是非
について各議員、各会派で議論し、何が浜岡原発のあり方を考える論点なのかを県民に伝えてほしかった。
新聞紙上からは良くわからないが、①、②の判断材料、その状況とは、県会議員・会派がどのように把握・整理した上でのことなのだろうか?
各会派では何度も勉強会を行ない、相当の情報を入れて議論してきたと聞いている。そこを県民に情報提供してほしかったのだが。
また、そうした上で、県民投票そのものの是非を議論してほしかったが、そこはスルリと抜けて「条例案の不備」という形式議論に焦点をすりかえられた気がする。
救いは、一部議員有志の皆さんが県の責務として「県は県民が再稼動の是非を判断するのに必要な情報を提供する」等の条文を入れて、修正案を出そうとしていることだ。
しかし「数」からすると難しそうだ。
採決後に、富士市選出の一人ひとりにどのような理由で、どのような判断をしたか伺いたい。
by koike473 | 2012-10-09 07:12 | 原発・エネルギー | Trackback | Comments(0)