岳南鉄道から「運行継続困難の申し出」と「じゃあ、富士市、富士市民はどうする?」
2011年 12月 17日

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土曜日はこのブログを書かないことが多いが、今日はやはり書かなくては。
昨日、市の公共交通協議会が開かれ、岳南鉄道から「運行継続困難の申し出」についての説明があり、傍聴した。

既に、夕べのニュース(私は直接見なかったが、テレビ局が数社取材に入っていた)や今日の朝刊でも報道されている。

資料として示された輸送量の推移等を見れば、経営が非常に厳しくなっているだろうことは一目瞭然だ。

更に貨物輸送休止が追い討ちをかけ、ダメを押すような形になりつつある。
社長さんの説明を聞けば、利用客確保の営業、職員の削減、数々のイベント、不動産事業収益からの赤字補填等、打てる限りの手は打ってきたと感じる。
平成15年頃からは、毎年1%ずつ旅客数が増えている。これは全国でもまれなケースだそうだ。
だが、車両や線路、橋梁、駅舎等の施設保有に関する経費が全体コストの約45%を占めるのが大きな負担だ。

「もう限界です。鉄道は無理です」。正直なところだと思う。
しかし協議会で発言した委員の全員が「何とか存続を!」との意見だった。
ではどうしたらいいのだろう?
協議会では何名かの委員から「公共負担」という言葉が出たが、その前に確認しなければならないことがあると思う。
利用する側の市民がどう考えるかだ。
協議会の中に専門の鉄道分科会を設け検討することになったが、それに平行して市民の側がどう考え、動くかが必要ではないだろうか?
市民が「いろいろ考えたけど、やっぱり必要ないよ」となれば、公共負担は無駄になりかねない。
富士市の市民力、総合力が試される場面だと思う。
一方、利用客が減少しているとは言っても、1日に2,100人が乗っている。
これは現在11路線(デマンドタクシー含む)走っているコミュニティバス1日400人の5倍以上だ。
この固定客とも言える2,100人の内訳はどうなっているのだろうか?
そのあたりを明らかにして、現状のニーズ、これからの考えられるニーズを掘り起こすことも重要ではないだろうか?
議員、議会も評論家のようなことは言っていられない。
by koike473 | 2011-12-17 07:54 | 公共交通・自転車 | Trackback | Comments(0)