富士山麓ブナ林創造事業と危機管理能力

 今日は4月29日、毎年この日は富士市主催で「富士山麓ブナ林創造事業」が行われる。
 今年も予定通り、朝出発したのだが、途中で大雨になり、残念だが中止となった。

 今日は、そこで思ったこと。

 天気予報では、昨日から「午前中は雨が降るかも」と言っていた。
 しかし、雨量は少なく、早い時間に上がる予報だった。
 そんなことで、私は雨具(カッパ)を用意し自宅を出発した。

 集合場所の「富士山こどもの国」では、富士山は厚い雲に覆われているが、雨はまだ落ちていなかった。
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 バスに乗り、林道富士山麓線を行くと、次第にポツポツし始め、下車地点では本降りになっていた。
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 今年の植樹会場は、ここから約2km歩いた地点だ。
 それでも、「そのうち上がるだろう」と皆さん元気に出発した。
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 しかし、歩けば歩くほど雨が強くなる。
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 両側を伐採し、風の通り道になっているところでは、横殴りの「嵐」の状況だ。
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 私は2番目位のバスに乗ったので、結構先頭の方にいた。
 途中一緒になった元市の職員の方と、「後から来る参加者全員が来てしまってから『中止』の判断では遅いですよね。早めに判断した方がいいですね」と話をしていたら、車が前方から来て「中止にします」と連絡があった。

 しかし、その場所は会場まで約100mほどの地点だった。
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 会場は、このように準備万端だった。
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 「あと10分でも早く判断していれば、こんなに濡れなかったのに。でも仕方がないな」と思いながら帰り道を歩いていると、山を登ってくる鈴木市長に出会った。
 市長は、参加者一人ひとりに「残念でしたが、気をつけてお帰り下さい」と声をかけていた。
 市長を持ち上げる訳ではないが、おそらく主催者トップである市長のこうした姿を見て、参加した方々は納得したはずだ。
 イベント時の天候判断の難しさと、トップの姿勢を感じた次第だ。

 フジザクラも寒そうだ。
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 それともう一つ。
 行きのバスの中に、同じジャンパーを着た市内のある企業の皆さんがグループで乗っていた。
 私はその皆さんの前の席に座っていて、「エーッ」と思うことがあった。

 私の後ろの2名(おそらく総務部関係の上司と部下)は、雨が降り始める前に「イベントでこんな天気の時は、市役所の危機管理能力が試されますね」と話をしていた。
 「民間企業の人は厳しく見ているなあ」と思った。
 ところが、雨が降り始め、バスを降りる頃になると、「いやあ、こんな雨が降るとは思わなかった。私は傘もカッパも持ってきませんでしたよ」と言っている。
 「おいおい、案内文書にも『雨具持参』とあっただろ。山に来るのに天気予報くらい自分でチェックしてこいよ。あんた、まずは『自分自身の危機管理能力』だよ」と言いたかったが。

 途中中止になったのは残念だったが、いろいろ考えさせられた今年の「ブナ林」だった。

 ただ、お昼前からは急速に天気が回復した。
 誰が「雨男」だったのだろう?

by koike473 | 2010-04-29 23:03 | 森林づくり・林業 | Trackback | Comments(0)  

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