富士山麓ブナ林創造事業と危機管理能力
2010年 04月 29日
今年も予定通り、朝出発したのだが、途中で大雨になり、残念だが中止となった。
今日は、そこで思ったこと。
天気予報では、昨日から「午前中は雨が降るかも」と言っていた。
しかし、雨量は少なく、早い時間に上がる予報だった。
そんなことで、私は雨具(カッパ)を用意し自宅を出発した。
集合場所の「富士山こどもの国」では、富士山は厚い雲に覆われているが、雨はまだ落ちていなかった。

バスに乗り、林道富士山麓線を行くと、次第にポツポツし始め、下車地点では本降りになっていた。

今年の植樹会場は、ここから約2km歩いた地点だ。
それでも、「そのうち上がるだろう」と皆さん元気に出発した。

しかし、歩けば歩くほど雨が強くなる。

両側を伐採し、風の通り道になっているところでは、横殴りの「嵐」の状況だ。

私は2番目位のバスに乗ったので、結構先頭の方にいた。
途中一緒になった元市の職員の方と、「後から来る参加者全員が来てしまってから『中止』の判断では遅いですよね。早めに判断した方がいいですね」と話をしていたら、車が前方から来て「中止にします」と連絡があった。
しかし、その場所は会場まで約100mほどの地点だった。

会場は、このように準備万端だった。



「あと10分でも早く判断していれば、こんなに濡れなかったのに。でも仕方がないな」と思いながら帰り道を歩いていると、山を登ってくる鈴木市長に出会った。
市長は、参加者一人ひとりに「残念でしたが、気をつけてお帰り下さい」と声をかけていた。
市長を持ち上げる訳ではないが、おそらく主催者トップである市長のこうした姿を見て、参加した方々は納得したはずだ。
イベント時の天候判断の難しさと、トップの姿勢を感じた次第だ。
フジザクラも寒そうだ。

それともう一つ。
行きのバスの中に、同じジャンパーを着た市内のある企業の皆さんがグループで乗っていた。
私はその皆さんの前の席に座っていて、「エーッ」と思うことがあった。
私の後ろの2名(おそらく総務部関係の上司と部下)は、雨が降り始める前に「イベントでこんな天気の時は、市役所の危機管理能力が試されますね」と話をしていた。
「民間企業の人は厳しく見ているなあ」と思った。
ところが、雨が降り始め、バスを降りる頃になると、「いやあ、こんな雨が降るとは思わなかった。私は傘もカッパも持ってきませんでしたよ」と言っている。
「おいおい、案内文書にも『雨具持参』とあっただろ。山に来るのに天気予報くらい自分でチェックしてこいよ。あんた、まずは『自分自身の危機管理能力』だよ」と言いたかったが。
途中中止になったのは残念だったが、いろいろ考えさせられた今年の「ブナ林」だった。
ただ、お昼前からは急速に天気が回復した。
誰が「雨男」だったのだろう?
by koike473 | 2010-04-29 23:03 | 森林づくり・林業 | Trackback | Comments(0)