「気になる子どもたち」について考える“こころのネットワークふじ”公開討論会
2010年 03月 03日
「気になる子どもたち」についての勉強会だ。

主催は、「富士市医師会」と、小児科や精神科のお医者さん、気になる子どもたちと毎日接している養護教諭、幼稚園・保育園の先生方などで構成する「こころのネットワークふじ運営委員会」だ。

会場は、伝法にある富士市医師会館。私は、初めて訪れた。

この運営委員会の委員長を務めていらっしゃる西島先生(田子浦クリニック)は、以前(子供の頃)からの知り合いで、ご案内をいただいた。

また、議会でもこれまで何人かの議員が「発達障害」に関する一般質問を行なっていたこともあり、計7名の議員が参加した。
計60名以上の多くの参加者があった。
全員では討論ができないため、4つのグループに分かれて、現場での実例を報告しながら「気になる子どもたち」への対応を話し合った。
私は、1月に新人議員の自主研修会(チャレンジ改革セブン)で「こども療育センター」に伺い、発達障害に関する包括的な話を聞いていた。
この日のグループ討議では、その実例が細かく報告されるとともに、現場で苦労しながら対応している先生方のナマの声を聞いた。
・幼稚園の年少(3歳)では、発達障害なのか、そうでないのか「グレー」(判断に悩む)のケースが多く、対応が難しい
・また、親もわが子に障害があるのでは?と感じつつも、認めたくない気持ちがあり、揺れているケースが多い
・障害がある子は全体の6%と言われるが、接してすぐにわかる子どもがその位で、実際にはもっと高い割合でいると思う
・公立保育園では、障害のある子ども3人に対し保育士1人の割合で加配保育が行なわれているが、私立幼稚園では90人に1人、あるいは園の方針で障害のある子どもの入園を断るケースもある
・加配は実際は1:1~2位が望ましいが、せめて1:3というのが現状
・公立保育園では加配保育の蓄積があり、最近やっと保育園全体でその成果(障害がある子も含めた園児全体への対応方法)が現れてきている
・そうした意味では、幼稚園や小学校では、加配教諭やサポート員、そして一般の先生も含めた職員全体で、ケース会議等での検討を重ね、経験を積んでいくことが重要だ
などの意見だ。
私は一方的に聞くだけだったが、改めて「気になる子ども」の多さに驚いた。
一方で、こうやって医師や保育・教育界の様々な関係者がこうして現場の悩みを報告し、どうしたらいいか真剣に考えあう取り組みにホッとした。
この「こころのネットワークふじ」は5年前から医師会の声かけで始まり、毎年3回ずつこうした討論会や講演会を開催しているそうだ。
現場の方々の熱意に頭が下がる思いだ。
ただ、帰りがけに知り合いの小学校の先生が言った言葉が忘れられない。
「今日も小中学校の先生は、非常に参加が少ないです。先生たちは疲れきっています。このまま行ったら学校は破滅しそうです」
行政に加え、議会としてももっと突っ込んだ検討が必要だと感じた。
by koike473 | 2010-03-03 23:39 | 教育 | Trackback | Comments(2)

先日は、こちらこそありがとうございました。
関係者の方々の真剣な取り組みに感心するとともに、この問題の深刻さを改めて感じました。
議会も現場の声を聞きかながら勉強しなければと思います。
次回も是非声をかけていただければと思います。