東京財団政策懇談会 地方議会の改革 ニセ議会基本条例を斬る
2010年 01月 26日
「東京財団政策懇談会 地方議会の改革 ニセ議会基本条例を斬るⅡ」というとても過激なタイトルのシンポジウムだ。

現在、全国で80を超える自治体で議会基本条例が制定され、この3月までにはその数が100を越えそうな中で、作っただけの条例、使えない条例、そうした意味での「ニセ条例」が多い。
議会基本条例を通じて、地域主権の時代での地方議会のあり方を考えようというものだ。
私は現在、富士市議会の議会改革検討委員会のメンバーで、この委員会では「議会を今以上に活性化するためのツールとして『議会基本条例』のあり方」について検討している。
昨年暮れには、会津若松市(福島県)、所沢市(埼玉県)にヒアリングに出かけ、大変いい意味での刺激を受けてきた。
そのタイミングで今回のシンポの案内を受け取ったこともあり、早速希望して出かけた。
会場は、日本財団ビルにある東京財団の会議室。

募集定員は100名だったが、それを大きく上回る300名弱の地方議員や市民が参加した。

主催者の東京財団の会長は、この方、加藤秀樹氏。昨年の事業仕分けで活躍された「構想日本」の代表でもある。

シンポは、東京財団の研究員3名の方からの「政策提案」の紹介や、それに関する会場参加者との意見交換を中心に進められた。

研究員3名は、写真右から、木下敏之前佐賀市長、福島浩彦前我孫子市長、中尾修前北海道栗山町議会事務局長とそうそうたる顔ぶれだ。

議会基本条例の3つの必須条件は、
1 議会報告会の実施
2 請願・陳情者の意見陳述の保障
3 議員間の自由討議の実施
であり、この3つが明確に位置付けられていない条例は「ニセ条例」だとズバッと斬った。

会場からの質問や事例紹介も多く、非常に有意義だった。
中でも福島氏の「議員間の自由討議」についての話は印象的だった。

「日本の中で企業や団体、学校などの会議や委員会という名がつく中で、委員同士の討議が行なわれないのは議会だけだ。学校の生徒会でもやっている。」
これは私もどうしてだろうとずっと思っていた。何故議員個人と当局の間のやりとりだけで、小学校の学級会でもやっている議員同士の討議は行なわれないのかと。
そうした自由討議と、市民との意見交換会を繰り返す中で政策形成サイクルを創り上げている会津若松市が、今一番元気がある議会だとの報告もあった。
まだまだ書きたいことはたくさんあるが、ちょっと今夜だけでは整理できない。
しっかり整理して、次回の委員会に報告したいと思う。
シンポ終了後、外に出ると、各階にライトがついた50階建てくらいのビルが圧倒的なスケールでそびえ立っていた。

実は、東京に出かける前に吉原商店街を通ると、天神社で絵を描いている外国の方がいた。
話しかけてみると吉原の英会話学校の講師を務めている方だそうだ。

英国の方でマーシュさんだ。日本に来て5年だそうだ。

水彩絵具でサーサーと描いていくのがとてもスムースだ。

この吉原の風景と東京の風景、ずいぶん違うものだと思った次第だ。
by koike473 | 2010-01-26 23:54 | 富士市議会 | Trackback | Comments(0)