予想される地震の被害は国家予算1年分=200兆円!
2009年 11月 08日
10月後半から11月にかけて、出張が続いた。
どの出張も、先駆的な取組みを直に見たり、聞いたり、またじっくり講義を聴き、勉強になった。
それを整理し、富士市の今後にしっかり活かしていけるようにしなければと、改めて思う。
これらの報告は、また後日改めてこのブログで紹介します。
今日は、10月31日(土)に出席した「富士市自主防災組織リーダー研修会」の報告を。
私は、今年から住んでいる駿河台三丁目の自主防災会長になった。
今回の研修会は、自主防災会長の立場で、町内の副会長さん2人とともに参加した。
会場となったロゼシアターの中ホール入口では、消火栓マンホールの蓋開けのデモンストレーションが行われていた。
中ホールが9割方埋まった。
研修は、「建物の耐震化と家具の固定が命を救う ~来るべき東海地震に向けて~」というテーマで名古屋大学大学院の福和伸夫教授による講演だった。
福和教授の話を聞いて、「現代の地震は、まさしく人災そのもの」ということに大きな衝撃を受けた。
わずか150年前の江戸時代なら、震度7クラスの地震が発生しても、死者はそれほど多数発生しなかった。
なぜなら、建物や土木構造物がほとんどなかったり、あっても非常に軽いものだったからだ。
また、「村=ムラ」をはじめとする地域コミュニティがしっかりしていた。
一方、現代社会は、大半がコンクリートであり、住宅は木造でも家の中は家具などがいっぱいだ。
それら全てが、一瞬のうちに「凶器」となる。
また、首都圏直下型地震や東海地震が発生すれば、様々な社会資本の被害は、両方で200兆円の損失と予想されるという。
一般会計と特別会計を合せた日本の年間国家予算と同額だ。
日本は壊滅だ。
さらに、多くの発電所が海岸沿いの地盤が弱い場所に建設されていることは驚きだった。
とにかく、建物の耐震化と家具の固定によって、命と財産を守ることが第一だ。
福和教授はこう言っていた。
「私は今日、みなさんに様々な残酷な話や厳しい話ばかりをしました。しかし、このことを通じて防災リーダーである皆さんが、耐震化と家具の固定の重要性を各地域で地域の皆さんに伝え、広めていってほしいのです」。
自分の町内でももちろんだが、市議会議員としてもいろいろなところで伝えなければならない。
そして、このブログを見ていただいている皆さんにもお伝えします。「お宅の耐震化と家具の固定化はどうでしょうか?」
そう言っている自分の家も、家具の固定はほとんどダメだ。
早速やらなくては!
記念品としていただいた「救助用笛」。家屋等に閉じ込められたとき、助けを呼ぶ「笛」だ。
身体が圧迫されると、声が出ないそうだ。2種類の異なった周波数の音が同時に出て、周囲によく聞こえるようにできている。
by koike473 | 2009-11-08 22:58 | 防災 | Trackback | Comments(0)