たごっこパーク その2
2009年 09月 29日

子ども達が、どの子も笑顔や真剣な顔つきで遊ぶのを見ていて、「たくましい子たちだなあ。これじゃあ学校や仲間の中でも遊ぶときはみんなリーダーになるような子たちだろうな」と思った。


ハンモックづくり

リヤカー

野球
しかし、この「たごっこパーク」の責任者であるNPO法人ゆめ・まち・ねっとの代表・「たっちゃん」(渡部達也氏)に話を聞くと、どうもそうばかりではないようだ。

様々な個性や特質を持った子どもたちが多くやってくるのだという。
この日も不登校気味だが、ここへは楽しみでいつも来ているという中学生や高校を中退してしまったが、今、ここが居場所になっているという少年が遊びに来ていた。
中学生は、焚き火を囲んでいる時などに心の奥に閉じ込めていたことを「たっちゃん」に話すという。
高校を中退した少年は、ここに顔を出しているうちに、保育士になりたいという夢を描くようになったという。
そうした子どもたちの家庭を訪問したり、自宅に招いたりという支援も日々しているそうだ。
学校や家庭で、結果として「はじかれて」しまった子ども達の「駆け込み寺」の役割を果たしている。
学校や児童相談所、そして教育委員会など、行政には、ボランティアでなく「仕事」として、子ども達のセーフティネットの役割を果たす機関が設けられている。
しかし誤解を恐れず言うなら、こうした機関は、子ども達にとっては「信じられない大人達」にしか見えないのかもしれない。

たるころがし

カード遊び
「たごっこパーク」には、教育、福祉、そして前回書いた世代間交流、地域コミュニティのあり方など、多くの社会的課題が詰まっている。
そして「たごっこパーク」が使う島田公園のこの一角は、何もない原っぱと植栽帯(公園外周部)で、広さは目測でわずか300坪(1,000㎡)程度だろうか。
しかし、富士市の公園の中で、最も利用頻度が高く使われ、最も利用者の思いや悩み、そして夢が詰まったエリアだ。
本来は、こうした課題には、行政の各部署が取り組むべきことだろう。
しかし、縦割りの行政では、このようなきめ細かな取組みは望めないのが残念ながら現状だ。
そうであるならば、こうした取組みを行政はしっかり把握し、支えていくことが当然だし、そうしていかなければと強く思った。

募金箱
by koike473 | 2009-09-29 23:35 | 教育 | Trackback | Comments(0)