ふじ山森の会「森林環境フォーラム」
2009年 09月 23日
この間、ブログを書きませんでしたが、今日から再開です。
20日(日)は、NPO法人ふじ山森の会が主催する「第1回 森林環境フォーラム」が開かれた。

開会のあいさつをする副理事長の植田とおる県議。
会場は富士宮市民文化会館だ。
私も理事を務めており、事前に多くの皆さんにPRした。
しかし「えーっ、連休の2日目じゃん。予定が入っているよ」という声が多く、また富士宮での開催のため、何人位参加していただけるか、ずいぶん心配していた。

会場は小ホール。


ホール入口には、後援をいただいた企業や団体の紹介かコーナーが。


また、伐採木や間伐材を薪として有効利用できる「薪ストーブ」のコーナーも。

目標は80人だったが、会員の皆様を始め、目標を上回る多くの方々が集まった。

まずは、元東京大学教授で富士宮市在住の渡辺定元氏による基調講演。

テーマは「間伐の生産性と水源涵養路網整備について」だ。
少し専門的な話だが、「目からウロコ」の話があった。
「富士山の森づくりは、田子の浦港の保全につながる」という話だ。
田子の浦港は、沼川・潤井川の河口を掘り込んで造った港湾だ。
しかし、富士山の大沢くずれから多量の土砂が潤井川を通じて田子の浦港に堆積する。この土砂を港内で浚渫するのに毎年数億円かかっている。
「大沢くずれは止めることができないだから、浚渫に金がかかるのも仕方がないだよな」と私も考えていた。
しかし渡辺先生の指摘は、富士山麓の森がしっかりしていれば、大沢くずれ以外からの土砂流出を防ぐことができ、その分田子の浦港での浚渫費用を少なくできるということだ。
つまり、田子の浦港の浚渫にかけている費用の何分の一かを森づくりに回せば、お釣りが来るということだ。
今までこんなふうに考えたことはなかった。
だがそのためには、港を管理する県の建設部と、森づくりを進める環境局が連携しなければ無理だ。また、 同じ流域の富士市と富士宮市の連携も不可欠だ。
副理事長の植田県議には是非頑張っていただきたいし、大きな判断を新しい川勝知事に期待したいところだ。
渡辺先生の講演は、その他にも、これからの林業経営や森づくりに参考になる話がいくつもあった。
改めて整理しておかなければと思う。
そして後半は、パネルディスカッション。

1時間の中で7人が発言するのは時間が少し足りなかったが、なかなか充実していた。
皆さん、現場で活動している人ばかりなので説得力がある。
私は、NPOふじ環境倶楽部の「制水工づくり」の取組みと、上述した県の内部及び富士市・富士宮市の連携の必要性について発言した。
しかし「制水工づくり」は、ここ数年ごぶさただけに、自分自身「何だか口ばっかだな」と少しほろ苦かった。
by koike473 | 2009-09-23 21:12 | 環境 | Trackback | Comments(0)