環境審議会と「逆転層」
2009年 09月 06日

今回は、3つの議題があった。
1 大気汚染常時監視測定局の適正配置について
2 平成21年富士市環境報告書について
3 環境基本計画改定の進捗状況について

1の議題は、大気汚染常時監視測定局、要は大気汚染の濃度等を測る器材を設置・測定する場所が、富士市では公害の時代から相当数ある。
これを科学的な見地から検討し、必要な場所は残したり増加するが、全体的には二重投資にならないよう減らす方向で整理しようというものだ。
この検討結果に対し、副会長の勝亦正人氏から「今後は、富士市特有の『逆転層』を考慮した検討を望む」という意見が出された。

石黒会長(右)と勝亦副会長(左)
私は、「逆転層」が何のことか知らなかった。
改めて調べると、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』には以下のように説明されている。
「気象学用語のひとつ。
気象学において逆転とは、高度に伴う大気の性質、特に気温の変化が通常と異なる現象(気温逆転)であり、普通ならば高度の上昇にともない気温が低下するはずなのに、逆に上昇していることをいう。これが起こる層を逆転層(ぎゃくてんそう)と呼ぶ。
一般に高温の大気は密度が低いため上に移動し、対流が起こる。しかし逆転層があると上の方が密度が低いため、対流は起こらない。従って逆転層によって地表近くの大気がトラップされ、濃霧になったり、また激しいスモッグにより健康被害が起こることもある。
逆転層により、遠くの音が大きく聞こえることが多く、また電波伝播に異常が見られることもある。対流の抑制が何らかの理由で破られると、湿度の高い空気が対流を起こすことで激しい雷雨になることもある。
逆転層は、特に秋・冬の夜間に風が弱いとき、放射冷却で地表面温度が低下することによって形成されやすい(接地逆転層)。」
つまり、富士山麓の地形的な特性により、富士市は逆転層が発生しやすく、エントツ等から排出される汚染物質が市内の上空を幅広く覆うようになりやすいということだ。

審議会委員の方々
勝亦氏は、富士市役所の初代公害係長であり、前市議会議員であり、現在は私の後援会長だ。
数年前には長年の環境行政への貢献から「環境大臣環境保全功労賞」を受賞された。
またそうした実績から環境審議会の副会長に就任された。
しかし私は、公の席で、環境問題についての質問ややり取りを聞くのは、この「逆転層」の話が初めてだった。
いろいろな場所で「勝亦さんは、私の後援会長です」と言うと、大半の人から「勝亦さん、今でも毎晩飲んでるよね」、「あの年齢で元気だよなあ」などと、おもしろおかしく言われることが多い。
だが、この「環境」を始め、多くの分野でまだまだ現役だ。
この日は、後援会長をお願いしている私としては、内心胸を張りたいような気分だった。
閉会後は、毎回、学者の先生方を交え、勝亦さんが主催している交流会へ。

1次会で出された「太刀の塩焼き」。両側の骨を上手に取って焼いてあり、うまくて、食べやすそう。(私は、「カマの塩焼き」だった)
結局この日も、大半の人の評判にたがうことなく、私も一緒に、遅くまで楽しんだことは言うまでもない。
by koike473 | 2009-09-06 22:56 | 環境 | Trackback | Comments(2)
小池さんのブログを拝見していると、いろいろ勉強になることが多いです。
我が家の近くには、製紙スラッジの焼却施設があります。施設の建設に伴い、別の施設も幾つか出来ました。以来、その施設からの排煙の臭気に悩まされて来ました。夜間には、日中と明らかに違う強烈な臭気や、炉の稼働音のような大きな音のして来る時もあります。ひどい時は、早朝に排煙が立ち込め霞のかかっている事さえあります。
臭気は記録出来ないため、せめてもと思い、時々ブログに記事を残すようにしています(現在専用のブログも検討中です)。
地域住民による定期的な施設見学や意見交換会などが出来れば、こういう事も少なくなると思うのですが・・。許可後の管理監督が甘いように思います。
何時か、グランドでこういうお話が出来ると嬉しいのですが・・。
「排煙」は、逆転層の影響があるのかもしれませんね。
一度、市(環境部 環境保全課)に相談してみてはいかがでしょうか?
(既に相談されているのかもしれませんが)
また、地域の皆さんによる施設見学や意見交換会も必要ですよね。
改めて、お話ができればと思います。