黄檗宗の葬儀

 昨年の暮れから新年にかけて、葬儀が続いた。
 寒い時期は、どうしても多くなるようだ。

 その一つに、私の伯母の葬儀があった。
 私の父(故人)は、11人兄弟の10番目で、亡くなった伯母は父にとって上から2番目の姉にあたる。
 90歳で、自宅で夕食を取った後、眠るように亡くなった。
 私も、子供の頃からかわいがってもらったおばちゃんだ。

 お寺は、松岡の瑞林寺だ。この地域には珍しい黄檗宗(おうばくしゅう)のお寺だ。
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 この写真は、昨年のお盆にお墓参りに行った時の山門。

 近年は、「雁堤」を築造した古郡三代の菩提寺として、また国の重要文化財に指定されている「木造地蔵菩薩坐像」(ヒノキの寄木造りのご本尊)が注目されている。
 特に、2~3月のウメ、サクラの時期に運行される「岩本山周遊観光バス」のルート上にあるため、この時期は観光ボランティアガイドの皆さんが、この瑞林寺に常駐し、ガイドをするほどだ。
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 伯母のだんなさん、つまり伯父さんの葬儀の時にも感じたが、黄檗宗の読経は他の宗派と比べ変わっている。
 一つは、主なお経が完全な中国語らしい、ということだ。
 ネットで調べると、「お経は、黄檗唐音(明代南京官話音)で発音し、中国明代そのままの法式梵唄を継承している」とのことだ。
 また、このお経のイントネーションは、他の宗派と全く違う。他の宗派は、宗派が異なっていても、「ああ、いつも聞くお経だ」と思うが、このお経は、言葉が違うこともあるが、随分違うものだ。

 一方、お通夜と葬儀の最初に上げていただいたお経は、完全な現代口語(日本語)だった。それも、その前日に出席した別の葬儀で読まれたお経が、わざと音をつぶしたように読み、聞きにくいお経だったので、これはとても新鮮で、聞きやすかった。
 お経も、参列者にわかりやすく読むことが重要だと思うのだが?

 出棺後、火葬場で荼毘にふされた後、納骨まで行った。
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 ここでも初めての体験をした。
 葬列は、本堂に入る前に、本堂前のソテツの木を3周回った。
 どういういわれかわからないが。
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 そして、本堂での読経。
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 本堂には、国の重要文化財に指定されたときの新聞(富士ニュース)の切抜きが。
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 お墓に移動し納骨。
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 最後は、古郡家のお墓も改めて見てきた。

 おばちゃん、安らかにお眠り下さい。 合掌。

 ブログを読んでいただいている皆様には、つまらない話で申し訳ありません。

by koike473 | 2009-01-28 21:51 | 季節・四季・日常 | Trackback | Comments(2)

 

Commented by ゆみ at 2009-01-31 05:14
瑞林寺は黄檗宗だったのですね

ホントにこの地域には珍しいですね。

この辺りは日蓮宗がわりと多いような気がします。

ウチは曹洞宗ですけど…


お経は確かにわかりにくいですね。

わかりやすい言葉で詠んでいただけるといいなと私も思います。
Commented by koike473 at 2009-02-01 23:26
そうなんです。ホント、黄檗宗は珍しいですよね。

前に、富士南地区の「健康づくり一万歩コース」を歩いていて、もう一つ別の黄檗宗のお寺を見つけたことがあります。(名前は忘れたけど)

でも、お経はメリハリがあってとても良かったです。

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