カテゴリ:産業振興・雇用( 52 )

 

富士市建設業組合の皆さんとの意見交換会

 今日は、議会で所属する会派・市民クラブと、富士市建設業組合の役員の皆さん方との意見交換会があった。
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 市民クラブでは、今年の会派の研修方針として、様々な分野の「市内の現場」を確認し、議会としてどう活動していくかを考え、実行していこうとしている。
 4月から、福祉施設、土砂採取現場等の視察・ヒアリングを行い、今回もそうした中での一環として取り組んだ。
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 先月、私も参加した「建設業フォーラム」(富士市共産党議員団主催)でもパネラーとして出席し、話を伺った井出組合長をはじめとする役員の方々から、フォーラムの時より更に突っ込んだ話を聞いた。
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 行政が発注する公共工事は、その透明性を高めるために、数年前から
  ・指名競争入札から一般競争入札(その会社が資格を有していれば、どんな会社も自由に入札に参加できる)の導入
  ・予定価格(行政側が積算したその工事の予定の価格)の事前公表
等を行なうケースが多い。
 これは、その工事を受注しようと思ったら、どこの会社でも手を上げることができ、予定価格より安く仕事ができると言えば(入札すれば)安いほどその可能性が高くなるという仕組みだ。
 一見、自由な競争のもとで、より低いコストで公共工事が進むように見え、いいことばかりのように思える。

 建設業組合役員の皆さん
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 しかし現実は違う。
 「ダンピング」=安値競争がますます進んでいく。
 公共工事のパイが減る中で、何とか仕事を確保しようと、市内外のその地域に関係のない業者が、全くの営業努力もなしに低価格で入札に参加し、仕事を取っていく。
 地元の業者さん達は、仕事を受注するためもあるが、建設業ならではの能力や持っている資材等を活用した防災面等での目に見える地域貢献活動にも積極的に取り組んでいる。
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 それが地域の特性等にうとい全く関係のない業者に、安値でたたかれ仕事を持っていかれてしまう。

 こうした流れが、更に「たたきあい」を進める悪循環になっている。

 これで、本当にしっかりした(品質が確保された)工事ができるだろうか?下請け、孫請けを泣かさないような体制で仕事ができるだろうか?

 特殊な工事のため、ほとんどが東京に本社を置く大手のゼネコンしか指名されず、地元の業者はメンバーに入っていなかったが、今議会の初日に審議した「旧富士川町クリーンセンター解体工事」入札では、予定価格の約50%で落札された。
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 数年前まで、役員の皆さん側(建設業)にいた私には、とてもせつない話だった。
 本当にいろいろな課題はあるが、「適正な競争の下で、適正な受注金額で、しっかりした仕事」ができて、基本的には市が発注する工事では地元にお金が還元されるような公共工事にならなくてはと思うのだが。

by koike473 | 2010-06-16 23:42 | 産業振興・雇用 | Trackback | Comments(0)  

「地域経済と建設産業フォーラム」に参加して

 昨日(22日)は、ロゼシアターで開かれた「地域経済と建設産業フォーラム」の聴講に出かけた。
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 右肩上がりはとっくの昔の話で、全体のパイはどんどん縮小する中で、「コンクリートから人へ」の政権交代が更に追い討ちをかける形で、建設業界は現在最も厳しい業種の一つだ。
 私自身、議員になる以前、広い意味での建設業に20数年関係してきたことから、大きな関心を持って出かけた。
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 主催は、日本共産党富士市議団だ。
 「『共産党と建設業』。これまでなら考えられない組み合わせのセットですが」と、共産党の市議が言うほど、おそらく異色のフォーラムだったようだ。
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 しかし会場は、建設業関係者や市役所の建設関係部署の部課長も多く、約80名ほどが参加し満席だった。

 講師の高木氏(NPO建設政策研究所)の話の中では、「社会資本350兆円の老朽化」が印象的だった。
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 今後人口減少が続く中では、「新規建設」より、これまで建設整備してきた既存社会資本の長寿命化をどう進めていくか、つまり「予防保全」がキーポイントだという話だ。
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 これについては、本当に至急取り組まなくてはならないことだと思う。
 昨年、私も一般質問でこの問題を取り上げたが、富士市では、今後の維持管理修繕にどの位の経費が必要か、まだ算出していない。
 他市へのヒアリングの中では、恐ろしいほどの多額の金額が出されている。
 先延ばしは、許されない段階に来ている。
 「新規」と「維持修繕」、全体の経費を見積もった中での公表と財政面で持続可能な配分計画が必要だと思う。

 後半のパネルディスカッションは、高木氏に加え、建設業界から井出組の井出社長と、共産党の小倉市議が意見交換。
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 建設業は、無くてはならない地域産業だが、これまでの様々な事件や政治の舞台を通じて「利権」、「談合」等のマイナスイメージが定着してしまっている。
 そして現在は少ない仕事を受注するために、無理なダンピングが行なわれ、それが更に業界の首を絞めている。
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 かつての経験から、私も話を聞いていてその実状が痛いほど分かる。

 最後は、公正な競争、品質の確保、建設業従事者の労働条件の確保等の観点から「公契約条例」の意義についても意見交換が行なわれた。
 今後、私も改めてこの分野について勉強していきたいと思う。

 フォーラムの後、潤井川沿いを自転車で下り、寄った都市計画道路藤間前田線の橋梁工事現場。
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 国道139号が南下し、イオン富士南店東側で国道1号にぶつかる路線の工事だ。
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 これからの富士市の幹線道路で、絶対必要な道路だ。
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 コンクリートも、必要なところでは必要だし、不要なところはキッパリ不要にしなくては「まち」が持たない。

by koike473 | 2010-05-23 23:34 | 産業振興・雇用 | Trackback | Comments(0)  

明日の午後1番目で一般質問に登壇します

 明日から2月議会の一般質問が始まる。
 私は、明日の3番目、13:00に登壇だ。

 今回のテーマは「『紙のまち・富士市』の取り組みについて」として
1 地場産業としての紙及び関連産業の地域社会・地域経済における評価
 (1)パルプ・紙産業と関連産業が果たしている税収及び雇用面の数値実績と富士市経済に占める割合と評価
 (2)グローバル化が進む中でのパルプ・紙産業の今後の見通しと富士市における課題

2 紙産業基盤である工業用水の適正な料金での供給促進に向けての取り組み
 (1)静岡県工業用水道事業の収支構成において、富士市の製紙業などが主に使用している東駿河湾工業用水、富士川工業用水が果たしている数字的役割の把握と、その料金体系、単価設定の評価
 (2)節水努力=コスト削減努力が適正に反映される料金体系となるよう、富士市としての県への強力な働きかけ(提案)

3 岳南排水路を経て田子の浦港に排出される産業排水の水質改善への取り組み
 (1)今後の更なる水質保全と「紙のまち・富士市」のイメージアップのため、2万トン協定の目標値の中長期的な見直しの促進(提案)
 (2)その際、排水設備をはじめとする企業の設備投資に関し、富士市としてのサポート策の充実、強化、周知(提案)


 「紙のまち・富士市」の振興については、議員になる前から、所属するNPOふじ環境倶楽部でいろいろ調べたり、体験し、ずっと考えてきたテーマだ。
 また、今回調べる中で、特に「工業用水」については、自分なりに大きな矛盾を感じる部分が出てきた。

 明日は、そのあたりを一つ一つ確認していきたいと思う。
 今夜はぐっすり寝て、明日の朝、もう一度目を通して出かけよう。

by koike473 | 2010-03-07 23:01 | 産業振興・雇用 | Trackback | Comments(0)  

富士市はやっぱり「紙のまち」!

 今日は、11月初旬に開かれた「紙」のイベント2つを写真でどうぞ。

 最初は、新富士駅で開かれた「第5回全国紙バンド作品展in富士」。
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 全国各地から出品されたさまざまな紙バンドの工芸品が並べられた。
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 作品をアップでどうぞ。
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 「紙バンド手芸教室」も開催して。
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 作るのは、来年の干支の「寅」
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 こちらは「組みひも教室」
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 主催は植田産業㈱さん。これからも毎年開いていくとのこと。期待特大だ!

 こちらは新富士駅北側の「ふじさんめっせ」で開かれた国民文化祭の「紙のアートフェスティバル」。
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 紙バンドとはちょっとスケールが違う。
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 外には、アートフェスティバルを祝う「めぐみの木」(?)が。
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 やっぱり富士市は「紙のまち」です!

by koike473 | 2009-11-17 23:40 | 産業振興・雇用 | Trackback | Comments(0)  

旭化成の新事業開発棟は「期待特大!」

 4日(金)は、旭化成の新事業開発棟の内覧会があった。
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 マスコミには9月1日に公開され、新聞にも大きく報道されている。
 この日は、産業・行政関係者を対象にした内覧会だった。
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 「新しい研究開発拠点ができる」ということは、以前から聞いていた。
 しかし改めて旭化成の方々から、直にその狙いや施設の内容について説明を受け、まったくの他人の私が、そのスケールの大きさに身震いするとともに、「是非、旭化成のその勢いを富士市のまちづくりに活かしていくことを考えなければ」と思った次第だ。

 旭化成は、化学、住宅、建材、医薬品、エレクトロニクス、繊維等を主力とする巨大企業だ。
 従業員数は全体で24,000人以上だそうだ。
 これまで、約20年ごとに、化学肥料→繊維→建材→医薬品など(話をメモしたが間違っているかも)、時代に応じて主力分野を変えながら成長してきた。そしてこれからの20年は「環境・エネルギー」に力を注ぐそうだ。
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 今回の新事業開発棟は、こうした旭化成グループ全体の研究開発の中心拠点と位置付けられている。
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 そしてこの開発棟で開発された新製品は、開発棟の隣にこれから造られる「マザーファクトリー」(=標準工場)と呼ばれる生産ラインの「見本工場」(?)で生産ライン化を確認し、その後、その生産に最もふさわしい「適地生産」の場所を世界の中から捜し、そこで生産していくそうだ。
 つまり、旭化成の新製品のほとんどが、この富士市から誕生していくことになる。
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 また、開発棟には国際フォーラムが開催できる「講堂」もある。同時通訳ブース付きで、多くの研究者が世界中からこの富士市に集まってくるだろう。そしてこの講堂で、新製品の発表などが行われるのかもしれない。

 これは、国際コンベンションが富士市で開催されるということだ。

 産業振興の面だけでなく、市のイメージアップや、コンベンションを切り口とした新たな観光交流の視点から、富士市としても最大限活用させてもらう態勢を整える必要性を強く感じた次第だ。
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 またもう一つびっくりしたことがあった。
 この新事業開発部門のトップの方があいさつし、説明された時、「どこかでお会いした人かな?」と思った。
 そして、名前を改めて確認し、驚いた。
 私の息子と、この方の息子さんが同級生で、同じ部活(ハンドボール部)の仲間だった。
 家の方角が同じこともあり、何度かお互い試合の際に子どもを車で送ったり、試合会場で顔を合わせごあいさつをしたりした方だ。
 「旭化成に勤めている」というのは知っていたが、まさか・・・。
 改めて名刺交換させていただき、家に帰り旭化成のHPを見ると、役員の上から数番目に表示されている。
 環境技術の分野で、世界を相手にビジネスに取り組む責任者が富士市にいる。そして(自慢するのでは決してないが)私がちょっと知った方だったということもあり、何だかひどくうれしかった。

 ※写真は、いずれも配布いただいた資料から転写しました。

by koike473 | 2009-09-07 23:58 | 産業振興・雇用 | Trackback | Comments(0)  

興亜工業さんの「工場見学」と「お風呂」

 27日(土)は、滝川の草刈りの後、比奈にある興亜工業㈱さんのご厚意で、工場見学などをさせていただいた。
 「そうだ!沼川プロジェクト」の基本的な考え方は、「市民・企業・行政 協働の川づくり」だ。
 我々市民もさまざまな取組みをしていくが、流域に立地する企業の皆さんにも、企業市民として排水対策や環境保全対策等の面でともに川づくりに参加いただければと考えている。

 そうした意味では、興亜工業さんは「ゼロ・エミッション」をベースとする環境対策への取組みが先進的であり、「そうだ!沼川プロジェクト」の考え方にも早い段階から賛同をいただいた。
 また、この日の「滝川の遊歩道の草刈り」にも、今泉在住の職員の方が町内の回覧板を見て、一市民として参加していただいた。
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 草刈り終了後、工場内にある「パルコ」と呼ばれる建物に向かった。
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 まず最初は、スライドを使った会社の取組みの説明だ。
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 興亜工業さんは、古紙を原料として段ボール等を生産する製紙会社だ。
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 現在では古紙原料ほぼ100%、自家発電100%を達成し、環境負荷が少なく、効率性・安全性が高い生産体制を確立している。
 企業や官庁から出される機密書類も、集荷した段ボール箱のまま溶解処理され、新たに再生紙として生まれ変わる。

 スライドの後は、2班に分かれて「工場見学」と「お風呂」だ。
 私は「お風呂」組。

 この風呂は、自家発電する際のボイラーの熱を利用して給湯しているものだ。
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 とにかく豪華だ。
 入口で誰かが「何だかゴルフ場の風呂みたいだ」と言っていた。私はゴルフをやらないからわからないが、とにかく予想をはるかに上回る設備と規模のお風呂だ。
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 時間は短かったが、草刈りで汗びっしょりの体を洗い、大きな浴槽につかり、天国気分だ。
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 タオル等もしっかり用意されていて恐縮した。

 風呂から上がり、工場見学をした人に聞くと、「いやー、本当にゼロ・エミッションだね。驚いたよ」とのこと。
 私も以前(もう7~8年前)見学させていただいたが、当時より更に進化しているようだ。
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 工場をバックに記念撮影。

 このような製紙工場を知れば、多くの人達の「製紙工場」を見る目も変わるだろう。
 そうした意味からも、今後、流域の多くの企業の方々と協働のスタンスで、川づくりや環境保全活動に取り組んでいく必要を強く感じた。

by koike473 | 2009-06-30 23:40 | 産業振興・雇用 | Trackback | Comments(0)  

TMO全国第一号 ㈱まちづくり三鷹

 今日は、3月26日(木)に視察に行った「㈱まちづくり三鷹」の報告。

 視察のテーマは、「TMOがリードするSOHOとまちづくり」だ。
 三鷹の取り組みを知るには、三鷹市の「背景」と言うか、「特徴」を把握しなければわからない。
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 三鷹市は、東京特別区(23区)の西側に隣接する市だ。杉並区、世田谷区等に接している。
 第二次大戦以前は、飛行機会社等の軍需工場が立地する「工業都市」だったが、戦後は「ベッドタウン」として発展してきた(平成20年現在の人口は178千人)。
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 こうした過程の中で、生産ラインを有する企業は市外に移転し、現在の用途地域(=市街化区域)における住居系用途地域の割合は89.8%、また戸建住宅等が大半を占める第1種低層住居専用地域が64.4%と、どちらも非常に高い。
 ちなみに富士市のそれは、61.9%、11.4%だ。
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 またこうした土地の利用や都市の性格を反映して、市税収入の46%を個人市民税が占めている。
 ちなみに「産業都市」富士市のそれは32%だ。
 また同様に高い割合を示す固定資産税も、住民の皆さんの住居にかかっている税金が大半だ。

 こうしたことから、他市以上に「市の経営は、市民一人ひとりの税金によって成り立っている」という意識が高く、昔から市民の自治意識が高い「物申す市民」が多い自治体だったとのことだ。

 一方、少子高齢化が進む中で、こうした「ベッドタウン」は、今後リタイアする人の増加に伴う税収減は確実で、都市としての経営基盤が危ぶまれている。
 また、駅前の商業エリアについても、吉祥寺、立川に大きな商業核があるため、テナントの撤退が目立っていた。

 そうした危機感の中で生まれてきたのが「SOHO」によるまちづくりだ。
 「SOHO」は、「スモールオフィス、ホームオフィス」の頭文字で、「独立した小規模事業者及び個人事業者、在宅、副業型ワーカー」を指す。 業務でインターネットなどIT、デジタル情報通信を積極的に活用する「時間と場所に制限されない新しいワークスタイル」とされる。

 三鷹市のSOHOへの取り組みは、全国的にも最も早い時期に取り組み始め、平成10年にTMO「㈱まちづくり三鷹」(第3セクター方式)が設立され、それが加速された。
 ㈱まちづくり三鷹は、平成10年に制定された中心市街地活性化法に基づくTMOの全国第1号であり、当時はSOHOを「都市型新産業」と呼んでいたそうだ。
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 まちづくり三鷹では、地域振興整備公団(当時)による建物建設の誘導(三鷹産業プラザ)や、市内事業者から寄付を受けた従業員寮の改修により、SOHO事務所が入居するための受け皿となる施設整備をリードした。
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 またソフト支援策としては、コーディネターによる税務や財務相談、地元信用金庫と連携した無担保融資などを行ってきた。
 この結果、平成10年からこれまで約120社が入居し、ほぼ全社が現在も三鷹市内で営業しているそうだ。
 現在では、駅前の空きビルにも事務所が入り、SOHO事業者が市内で約500人働いている。その家賃等による経済波及効果が年4億円。これには飲食等は入っていないが、駅前に居酒屋等の新規開店が進んでいることから、一定規模の効果があると考えられる。

 以上が概要だが、私には、2つの点で印象に残ったことがある。
 1つは、「インキュベーション」(新たな創業・起業)をサポートしているのではないということだ。
 入居希望者は、相当数の応募があるようだが、これまでの実績や財務内容を審査し、「これは」という確実な事業者を受け入れている。
 全国各地のSOHO支援施設・機関は、どちらかと言うと、これから事業を始めたいというベンチャー系事業者の受入れ、相談、一定期間の入居が中心だと思う。
 昨年、富士市に開設した産業支援センター「f-Biz」も、インキュベーション施設はないものの、新たな起業、事業相談が中心だ。
 三鷹市は、ベッドタウンながらも、戦前の飛行機会社関連の機械設計企業の集積が長くあったことや、やはり都心に近く、営業しやすい、関連工場との連携も取りやすい(事務所で設計し、製造は中央線で西に向かった山梨県内に発注等)という立地の良さがあり、一定水準以上の確立した事業者が集まるのだろう。

 2つめは、こうしたSOHO立地の動きに併せて、さまざまなNPOやコミュニティビジネスが発生してきたことだ。
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 例えば、IT技術を有するシニア層の皆さんがその技術やノウハウを活用してコミュニティビジネスを始めたり、市民テレビ局を開設し番組制作に取り組んでおられる。
 これらは、当初想定していなかったようだが、SOHOをきっかけに続々と「地域の人材資源」が活動を始めたということだ。
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 現在は、まちづくり三鷹が入る産業プラザ内には、NPOのためのレンタルデスクルームがある。そしてその運営をNPOシニアSOHO普及サロン・三鷹が担っている。
 富士市にも、県や市等が運営する支援センター(産業、市民活動等)がいくつか存在する。
 産業構造や人口の集積度合いは異なるものの、富士市においても、それらの連携、あるいは再編も視野に入れたバックアップ体制の必要性を感じた視察だった。

by koike473 | 2009-04-03 00:56 | 産業振興・雇用 | Trackback | Comments(0)  

新富士駅での全国紙バンド作品展と紙バンド手芸教室

 1日(土)の午後は、新富士駅のステーションプラザで開かれている「第4回全国紙バンド作品展」に出かけた。
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 これは、紙バンドメーカーの植田産業さんが主催するもので、毎回全国各地から紙バンド手芸の愛好家の皆さんが、さまざまな作品を出展する。
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 紙バンドは、地場産業製品である再生紙を利用している。

 私が所属するNPO法人ふじ環境倶楽部では、この地場産業製品を活かし、新たな地域文化の創造につなげられればと考え、数年前から倶楽部内に「紙・バンドえ~ど隊」を組織し、毎回、この全国大会等に併せて開催される「紙バンド手芸教室」のお手伝いをしている。
 「手芸」教室とは、紙バンドを材料に、手芸のように様々な形の作品を創り上げるからだ。

 手芸教室の先生は、植田産業の従業員の皆さんだ。
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 従業員の皆さんは、昼休み等に、自分達が製造した紙バンドを材料に、手芸の練習をしたり、様々な作品を作っている。
 我々、紙・バンドえ~ど隊は、手芸教室の参加者の受付を担当する。と言っても、私以外のメンバーは、何かしらの手芸作品を創ることができる。
 私も何度かトライアルしたが、生来の不器用もあり、いまだに何もできない。
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 この日の教室で創る作品は、来年の干支である「丑(うし)」と「てまり」だ。

 私は、合併記念式典の後で行ったのが、14時過ぎだった。
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 朝から大変な混みようで、午前中だけで約140名が体験し、私以外のえ~ど隊メンバーの女性2人は、昼食もとれなかったそうだ。
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 15時頃には、「丑(うし)」については、約230人が体験し、早々と予定していた材料320セットを完売してしまった。

 この全国紙バンド作品展は、9日(日)まで毎日開催しいています(入場無料)。また手芸教室は、8日(土)に第2回目を開催します(体験1回につき600円(材料込み))。
 「文化の秋」に、新しい富士市の地域文化、「紙バンド手芸」を体験してみてはいかがでしょうか?
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片付けを終え、「次回(8日)もガンバロー」とミーティングを行う植田産業の職員の皆さん方

by koike473 | 2008-11-05 22:57 | 産業振興・雇用 | Trackback | Comments(4)  

日本一高い、チャレンジスピリット 「f-Biz」

 昨日は、8月初めに開所した富士市産業支援センター「f-Biz」の視察勉強会があった。
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 私が所属する議会会派が企画し、他の会派にも声かけし、計17名の議員で「f-Biz」を訪問した。
 「f-Biz」は、起業・経営相談、セミナー・講演会・交流会の開催、地域産業支援機関へのコーディネート、情報発信等を通じて、「新しくビジネスを始めたい、今の事業をさらに大きく成長させたい」という人や起業をサポートする拠点だ。
 市が予算を確保し設置したセンターであるとともに、「SOHOしずおか」や「はままつ産業創造センター」で大きな成果を上げ、この分野では全国的にもカリスマとして著名で、なおかつ地元・富士市吉原の出身である小出宗昭氏をセンター長に迎えたことから、議会としても大変注目している。
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 8月:123件、9月:123件と、開所以来の2ヶ月で246件の相談があった。
 これは、当初予想した月25件を大幅に上回る数字だ。
 小出氏の静岡、浜松での実績と、開所前から新聞等で効果的にPRしてきた成果が早くも現れている形だ。
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 小出氏の考え方は極めて単純だ。「いっしょに考えよう、いっしょにやりましょう」だ。
 全国の公的産業支援機関が苦戦しているのは、箱物(施設)や制度(相談員等の配置)は造ったけれど、その運営姿勢は「支援してやる」、「問題点指摘」型が多く、「ともに前に進んでいこう」という形ではないからだと言う。
 確かにそう思う。
 数年前、SOHOしずおかに小出氏を訪ねた時、秘書役の女性が言っていた。「小出さんは、これだと思えば、サポートをしてくれそうだったり、ともに事業をやれそうな方の所に、相談者といっしょに出かけます」。
 事実、私が訪問したのは午後1番だったが、その時も午前中の相談者といっしょに関係者のところに出かけ、まだ帰ってきておらず、少し遅れてあわてて戻ってきた。「すみません。先方の方と話が進んで・・・」とのことだった。
 昼食もとらずに私と打合せを行ったが、帰り際に秘書役の女性が、「ほとんど毎日こんな感じです。お昼を食べる時間がないので、相談時間の合間に『おかゆ』を食べるくらいです」
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 このような姿勢と、目に見える形の成果を出していることが、企業経営者やこれから起業しようと考えている方々にとって、わかりやすく、そして共感を呼ぶのだろう。
 熱く語る小出氏に、参加した多くの議員も共感し、エールを送った。
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 近々、f-Biz開設後、開発を支援した製品の第1号(紙製品)が、日経新聞等、マスコミで報道されるだろうとのことだ。
 「日本一高い、チャレンジスピリット」を合言葉にした「f-Biz」に、これからも注目だ。

by koike473 | 2008-10-15 06:41 | 産業振興・雇用 | Trackback | Comments(12)  

エントツがない製紙会社 紺屋製紙さんの見学

 いよいよ明日(29日)は、9月議会での私の一般質問がある。
 今夜は、最後の勉強、と言うより確認だ。

 ところで私は、1年ほど前から「倫理法人会」という勉強会に参加している。
 毎週木曜日の朝6:00~7:00、「モーニングセミナー」と題して、様々な講師の方の話を聞く勉強会だ。
 この会の現会長は、「まちの駅 憩いの茶の間」の駅長である山大園の渡辺さんだ。私は、渡辺さんからお誘いいただき参加するようになったが、いろいろな分野の方の話を聞くだけでなく、多くの皆さんと知り合いになることができ、とてもプラスになっている。
 そして、この8月まで会長を務められたのが、紺屋製紙の社長である山本前会長だ。
 また会員の中には、会派は違うが、同期の笠井議員も入っている。

 山本社長からは、以前から紺屋製紙の環境保全に対する取り組みの話を伺っており、「一度見学させてください」と話をしていたが、こちらの都合でずっと伸び伸びになっていた。
 しかし先日(24日)、ようやく笠井議員と一緒に、伺うことができた。

 紺屋製紙さんの建物は、外塀も含め、10数年前にクリーム色とグリーンを基調としたカラーリングがなされた。
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更に正門から構内に入ると、2つの建物には天女の絵が描かれ、その間に富士山が見える構図となっている。
景観への配慮だ。

 いろいろな話を伺い、工場内を見学させていただいたが、紺屋製紙さんの環境保全に対する取り組みは、大きく以下の2本柱だ。

1 排水への負荷を少なくする
 ・紺屋製紙さんの主力製品は、「タオルペーパー」(トイレ等での手洗い後に使う水取り用)、「紙紐」、「電線の絶縁用紙」などで、いずれも古紙を原料とする再生紙製品だ
 ・タオルペーパーは、白さが求められるので、白い原料古紙を確保し、紙紐、絶縁用紙は、白さは必要ないので段ボールや色付きの古紙を原料にしている
 ・他の家庭紙メーカーはトイレットペーパーやティッシュペーパーを造るのに、様々な古紙を原料に、1系統で造ろうとすると、脱墨したり、その排水を浄化するのに、多量の水や薬品を使わなければならない
 ・一方、紺屋製紙さんでは、「白」、「茶」(色つき)の2系統の古紙分解、製造ラインを確保することにより、使用する水や薬品の量をなるべく減らすように工夫している
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再生紙製造過程ではどうしても発生するPS(ペーパースラッジ)。有効活用が大きな課題だ。


2 大気汚染物質を少なくする
 ・紺屋製紙さんにはエントツがない
 ・昭和48年にエントツを撤去し、ボイラーでは、重油→灯油と燃料が変わり、現在は天然ガスを燃やしている
 ・重油や石炭、木くず等を燃やせば、ばい煙が発生し、エントツを建てなければならないが、天然ガスでは基本的にばい煙は発生しない

 この他、紺屋製紙さんでは、社員教育が徹底している。お客様へのあいさつ、工場内の整理整頓、そしてそれらの「表れ」が、「トイレ」だ。
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これは、工場内で職員の皆さんが使うトイレ。何だか「喫茶店」のようだ。中も大変きれいだ。
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こちらは、お客様が使うトイレ。結婚式場の「チャペル」のようだ。植え込みの奥に、見た目にはかわいいが、中は広々し、使いやすいトイレがある。

 さすが多くの経営者の方から慕われる山本社長が経営している紺屋製紙さんだ。
 なるほどとうなずく話が多く、大変参考、と言うより勉強になった。

 この日の見学も参考に、笠井議員が明後日(10月1日)の一般質問に登壇する。
 私は明日だ。もう一度確認して寝ることとしよう。

by koike473 | 2008-09-29 23:42 | 産業振興・雇用 | Trackback | Comments(6)