2010年 02月 03日 ( 1 )

 

DMVを考えるタウンミーティング その2 (幹線+枝線)を担う公共交通

 昨日の続きで、タウンミーティング「DMVが走る? ~DMVは公共交通の基軸になりうるか?~」の話。
 今日は、目指すべき都市像「富士市型コンパクトシティ」を実現するための交通体系について。

 さまざまな交通手段とそれを組み合わせた交通体系が考えられるが、骨格としてまず考えなければならないのが市外との玄関口となるJRの鉄道駅をつなぐ市内の幹線ルートだ。
 富士市は残念ながら?隣の沼津市のように1つの駅(沼津駅)を中心に都市が形成されているわけではないので、吉原市街地、市役所等がある青葉通り、富士市街地と複数のJR駅が必ず結ばれる必要がある。
このルート沿線がコンパクトシティの様々な都市機能が集積する「まちなか」に相当する。
 多くの市民は、この「まちなか」とその周辺部に生活している。
 そして少なくとも、周辺部からは、誰でもがこの幹線ルートまで行ける枝線ルートが必要だ。
 今後、急速に進む高齢社会の中では、このような「幹線+複数の枝線」を確実に形成し、都市内の足を確保しなければならない。
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 左側が「幹線+枝線」のイメージ。

 そこでこの幹線の役を担うのがDMVであり、枝線を各種のバスが担うのが現在の公共交通計画の骨格だ。

 と、ずらずら書いてきたがそれには訳がある。
 タウンミーティングの中では、「輸送力が低いDMVでなく、もっとまめに細かくバスを巡廻させた方が安いし、多くの人が利用する」という意見が何人かから出された。
 しかし本当にそうだろうか?
 これまでの路線バスも、そして現在走らせている各種のコミュニティバスなども、いずれも利用は非常に低調だ。
 乗らない理由を聞くと、多くの人が「本数が少ない」(頻度)、「自分の家の近くを通らない」(ルート)、「時間どおりに来ない」(定時性)、「料金が高い」(値段)などだ。
 では、こうした課題をクリアするには「いつでも、どこへでも、早く、そして安く」がキーワードだ。
 それは「市民一人ひとりが低料金のタクシーを利用できるようにする」ことだ。
 つまり通常のタクシーとの差額分は、「税金を突っ込め」と言うことではないだろうか。
 このコストはどの位になるだろう。
 到底それはできない。

 私は、誰もが最高のサービス(上述した低料金のタクシーを使うようなこと)は無理でも、何とか幹線ルートまで行けば、誰もが安心して市内の拠点まで乗り換えなしで移動できるという一定のサービスを提供することを基本にすべきだと思う。
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 DMVの事業費(北ルート案)は、初期費用(インフラ整備等)で70.1億円、運営費で5.6億円/年(内1.7億円は市が負担)と算出されている。
 富士市の本年度(21年度)当初予算では、比較するために道路整備費、道路維持費を見ると、初期費用に相当する道路整備費に21.4億円、運営費の市負担に相当する道路維持費に9.4億円使っている。
 (DMVも道路整備も相当の国・県支出金(=補助金)が見込まれるが、その違いはここでは比較していない)
 DMVのインフラ整備にはかなりの年数がかかり、いきなり初年度に70億円かかるわけではない。
 乱暴な言い方だが、道路整備を多少遅らせても、幹線ルートを整備・供用することは重要だと思うのだが。
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 もちろんDMVに代わり、富士市に見合ったもっと安く確実に運行できる交通手段があれば、それに代えていけばいいことは言うまでもない。

 今日もまた、こんな時間になってしまった。
 とりあえず、タウンミーティングの話はここまでです。

by koike473 | 2010-02-03 01:57 | 公共交通・自転車 | Trackback | Comments(6)