2008年 10月 05日 ( 1 )

 

9月議会 私の一般質問の報告

 今日は、9月議会での私の一般質問の報告。
 質問のテーマは「第五次富士市総合計画の策定と進行管理について」だ。
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現在の富士市のまちづくりの基本となっている(?)「第四次富士市総合計画」とその構成

 質問の背景を、ずらーっと書くと以下の通りだ。(抽象的な話が多く、わかりにくいかもしれませんが、最後までお読みいただければ幸いです)

 本年度から第五次富士市総合計画の策定作業が始まっている。
 総合計画は、「市の政策推進の基となるもので、行政運営の総合的かつ計画的な執行をするための指針である」とされる。
 一方、市長は就任以来今日まで、「市民に軸足を置いた市政」を標榜されてきた。また、「市民の満足度を最大化することが行政活動=市役所の使命だ」と常々言っておられる。
 これは、市民を顧客として捉え、一見すると市民の要望は全て行政サービスとして実施することにより、市民の満足度を高めることだ、と取られ兼ねないが、それは大きな間違いであることは明白だ。
 1つは、今後ますます厳しくなる財政条件を考えれば、公的分野のサービスを行政だけで行うことはもはや不可能だ。
 もう1つは、より多くの市民の自主的な取り組みの方が、多彩なアイデアにあふれ効果的なサービスとなる場合が多く、また参加することによってコミュニティの更なる醸成や地域への愛着の深まり等が期待されるからと考える。
 つまり、「市民と行政の協働」の上で市民満足度を目指すことが必要であり、市長の本意もそこにあるものと拝察される。
 そうした中では、第五次総合計画は、
 ①作りっ放しの計画ではなく、計画の達成度とその後の課題が常に確認できるような「PDCAサイクル」(計画、実施、評価、改善)のもとで進行管理できる計画とすべきであり、
 ②その全ての面で「協働」がキーワードになるもの
と考える。

 と、長々書き連ねたが、自分としては、向う10年間の富士市の指針となる総合計画策定にあたり、「協働」をキーワードにした「使える総合計画」にするための提案として、3つのポイントを中心に質問した。
 1 市役所だけではまちづくりは進まない。市民の役割として、「守らなければならないモラル、マナー」と「役所でなく市民だからこそできるきめ細かな市民活動」を明確に議論し、位置づけるべき。

 2 市民にわかりやすい数値目標を明示し、その達成度を指標にしながら計画の進行管理を行うべき。

 3 現在、計画策定の時だけ設置される「総合計画審議会」は、計画の進行管理、評価も行う機関とすべき。

 1については、「まちづくりの時代認識」だ。
 もはや税金を集め、それをもとに様々な事業を行う「行政」だけでは良いまちはできない。
 既に使い古された感がある言葉だが「市民参加」が重要だ。これは2つの面から言えると思う。
 一つは、市民として最低限のルール、マナーを守ることを大前提としなければならない。
 こんなことを改めて確認しなければならないことは残念だが、ゴミをポイ捨て、不法投棄する人が後を絶たない。子どものしつけを、家庭でできず、学校で行うのが当然と考える人も多い。
 これではいくら税金があっても足りない。
 文句を言う前に、市民としての責任をまず果たさなければならない。
 二つめは、観光面で富士市に訪れた人へのおもてなしや、中心市街地の活性化活動等、行政がやるより、市民(市民活動団体やNPO)がやった方が、アイデアに満ち、フットワークの良いサービスが提供できるものは、どんどん市民にやってもらおうという考え方だ。この場合、行政は後方支援だ。
 このような考え方で、計画を策定する今後2年間、市民と一緒に議論し、「行政と市民の役割」を明確にした計画とするべきだと提案した。

 市の答弁は、「役割分担を念頭に置きながら、計画の中身を市民の皆さんと一緒に考えていきたい」という、やんわりしたものだった。
 「協働」の前提となる「役割分担」を、しっかり議論、整理する場をいかに多く持っていくか、注視したい。

 2については、現在、市役所が取り組んでいる「行政評価」というしくみを、総合計画の達成状況にリンクさせて計画を実行していくべきというものだ。
 総合計画は、環境、産業、保健・医療・福祉、教育、道路・交通、治山治水など、まちづくり全ての面の長期計画のため、どうしても総花的になる。
 どの分野がどれだけ改善されたか?市民の満足度が向上したか?それをわかりやすく市民に提示することで、目標達成状況をチェックしようという提案だ。
 これまでは、数値目標は掲げられていたが、行政の仕事量を増やすことが目標値になるケースが多く、それがどう効果につながっているかわからなかった。
 例えば、産業づくりの「講座の開催回数」は行政の仕事量だが、本来の目標は、その講座を通じて「資格を取得した市民数」や、「就職につながった市民数」であるべき。
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 また、毎年行っているまちづくり全般に関する「市民満足調査」で、「必要度」は高いが、「満足度」が低い「中央病院」、「廃棄物処理」、「空気や川の汚れ」などについて、満足度(満足している人の割合)そのものを指標とし、その目標値を設定すべきという提案だ。
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「平成19年度 市民満足度調査」による、施策別の必要度と満足度

 これについては、市当局は、「行政評価による進行管理を組み込んだ計画とし、市民にわかりやすい指標を設定、公表していくようにしたい」とのことだった。
 行政にとっては、常に評価の視線にさらされ厳しいことだが、成果につながることが第一だ。是非工夫して、わかりやすい指標設定を自分も考えていきたいと思う。

 3については、様々な立場の学識者や市民の皆さんで構成する「総合計画審議会」は、「協働」をキーワードをする計画ならなおさらのこと、策定する時だけでなく、その後の評価も行っていくべきという考え方だ。

 これについては、市当局は、「進行状況のチェックと評価は、市議会の審議で充分果たされている」というものだった。
 私は、「もちろん議会もチェックする。しかし、審議会は市長が設置・委嘱する機関であり、議会は市長(市当局)とは独立した機関なのだから、このように重要な計画は両方でチェックすべきだ」と反論した。結果的には「今後の研究課題」となった。

 最後に、質問全体を通じての要望を行った。
 「これまでの総合計画は、内容的にそろった計画書であればよかった。(だからこそ、作っただけに終わる計画がいかに多いことか!)しかし今回、しっかりした進行管理のしくみを組み込んだ計画とすることを考え、その手法として現在役所内部で試行している『行政評価システム』を導入するのなら、本当にその手法でチェック、評価できるかを、議会や市民にも試行できるよう、早め(21年)に公表すべきではないか?平成22年11月に、総合計画案を議会で審議、議決を目指すなら、せめてその前年から公表し、改良を行い、議案にすべきだ」

 総合計画の策定は、10年に一度の膨大なエネルギーをかける作業だ。であるとともに、まちづくりの方向性やしくみをチェック、修正する絶好のチャンスだ。
 このチャンスを逃がしてはならないと思う。

by koike473 | 2008-10-05 22:02 | まちづくり・都市計画 | Trackback | Comments(0)