2007年 09月 03日 ( 1 )

 

富士山の世界遺産登録に向けて

 今日は午後から、「世界遺産の考え方」という講演会があった。
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 富士市、富士宮市、芝川町の2市1町で組織する富士地区広域市町村圏協議会が主催しているもので、関係市町の議員や職員が対象だった。
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 講師は、世界遺産特別委員会委員や富士山の登録に向けた学術委員会委員などを務めている東京大学大学院教授の西村幸夫氏だ。
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 開会にあたり鈴木富士市長が「日々変化する広域情勢を的確に把握しつつ・・・」とあいさつしたが、来年富士市と合併する予定の富士川町は、この協議会には入っておらず、どっと力が抜けた。(協議会に入るにはお金の負担もあるからだろう。後で聞いたら、富士川町からも3名オブザーバー参加していたそうだが、それならもっと「オブザーバー」のままで増やしてやればいいのに!)

 世界遺産とは、考え方は「戦争の場になっても文化財は攻撃のターゲットにしない」という1907年のハーグ条約が端緒となっている。その後紆余曲折がありながら、1972年にユネスコにおいて第1号が決定したという世界遺産の歴史から話が始まった。
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 近年は、世界文化遺産の考え方がずいぶん変わってきている。
 新しく造られた政治都市・ブラジリアや70年代にできたシドニーのオペラハウスなど、「遺産=古い」という考えでなく、それまでと全く異なる新しい発想で造られたものであれば、建物や都市、水路など、現代の施設などでもどんどん登録されているそうだ。
 この例の1つとして、鉄道遺産の準備リスト(?)の8番目に、日本の「新幹線」が載っているそうだ。旧来の東海道線の線路は使わず、その路線と平行して、広軌道の全く新しい鉄道モデルを造り、営業的にも成功している点が評価されているそうだ。

 最後に富士山の話をしたが、西村先生はかなり否定的な話もされた。山小屋経営者の登山客に対する冷たい対応などの例をあげていた。
 以前、民間研究所で世界遺産のことを研究している人の講演を聞いた際も、「富士山が暫定リストに載ったのは、かなり政治的な動きがあったからだ」というニュアンスの発言があった。
 どうも、その筋の方々からは、富士山には疑問符が付いているような感じだ。

 しかし一方で、西村先生も民間研究所の人も、こんなことを言っていた。「現在の富士山を評価した結果で世界遺産になるのでなく、『富士山はこうありたい』という目標を持ち、世界遺産登録の動きをバネに、目標に向けて市民や行政が取り組んでいくという『富士山モデル』を提案し、構築すべきではないか?」
 我々地元が、どこまで本気になれるかだ?

by koike473 | 2007-09-03 23:43 | 観光・シティプロモーション | Trackback | Comments(0)