田子の浦港の役割と現状

 17日(木)は、所属する会派の勉強会で県の田子の浦港管理事務所を訪問した。
 この勉強会は、主として港の両岸に整備及び計画中の緑地(公園)の進捗状況を確認するものだった。

 私は、たまたま先日一人で田子浦側の「シンボル緑地」を見学し、元吉原側の「鈴川海岸緑地」計画地もこれまで何度か見ていた。
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 そんなこともあり、どちらかと言えば「浚渫工事」と「中央埠頭」の整備状況が気になっていた。

 管理事務所の村松所長から現在の田子の浦港の状況説明を受けた。また、5年ほど前、私が前職で「田子の浦港みなとまちづくり構想」策定の仕事をした時の記憶もたどりながら概況を整理すると以下の通りだ。
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 ・田子の浦港は、全国の港湾の中では、規模は小さな港だ。しかし、岸壁1mあたりの貨物取扱量は2,700トンで、全国平均の1,000トンを大きく上回り、稼働率は全国でも上位3、4番目だ
 ・稼働率が田子の浦港より高い港湾は、取扱貨物が石炭のみなど、何らかの貨物に特化しているが、田子の浦港は石油、セメント、チップ、パルプ、とうもろこし等さまざまな原材料を扱っており、地域産業・生活を幅広く下支えしている港と言える
 ・一方、現在の貨物船の規模は年々拡大しており、3万トン級の船が増えているが、田子の浦港は、もともと1万トン級の貨物船の利用を想定して造られていた
 ・このため、3万トン級の船の入港に対応できるように、港内の水深をー12mまで確保できるよう港内の土砂を浚渫しなければならない
 ・更に、掘り込み式港湾(海が急深なので、陸地側の河川河口部を掘り込んで造った港)であり、潤井川、沼川から流れ込む富士山、愛鷹山から流れ込む土砂もあるので、この浚渫も永久に続けなければならない
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 このような重要な田子の浦港だが、現状では3万トン級の船は水深も確保されていない上、岸壁も老朽化しているため着岸できない。
 このため、
  ・清水港で一定量を下ろし、3万トンからかなり軽くし、浅い水深でも入港できるようにして田子の浦港に入る
  ・清水港で一定量を下ろした貨物は、陸送(トラック)したり、小型船に積み直して入港する
など、時間と金をかけて処理しているが、それを嫌って船が田子の浦港に入港しなくなる傾向も出てきているようだ。

 つまり田子の浦港は、港湾機能の維持・確保という面から言えば、現在「危機的状況」にあると言っても過言ではない。
 早く港内の土砂を浚渫し、岸壁を整備しなければならない。
 そうした意味からは、岸壁は順調に工事が進んでいるようだ。
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中央埠頭の新しい岸壁は、「ジャケット式桟橋構造」で造られる。現在の岸壁より15mほど海側に新しい岸壁ができる。

 浚渫も進んでいるが、最終的な土砂の処理は、海岸緑地の整備との関係の中で、まだ検討課題も残っている。
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浚渫した土砂を分別区分するプラントでの説明

 なんとか落ち着き先が確保されることを願うばかりだ。

by koike473 | 2008-07-19 23:04 | 視察・研修・勉強会 | Trackback | Comments(0)  

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