ダイオキシンは人間に対して毒性はない!?

 9日(日)は、午後から「ダイオキシンの知識」というタイトルの講演会を聞きに、元吉原中学校の体育館に行った。
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 主催は、元吉原地区の鈴川海岸整備対策委員会で、講師は中部大学教授の武田邦彦氏だ。
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 現在、田子の浦港のしゅんせつ土をセメント固化し、鈴川海岸に埋め立て、公園を拡張整備する計画がある。しかし、しゅんせつ土にはダイオキシンが含まれているため、計画そのものに反対する地元の方々もいる。
 そんな中で、ダイオキシンについて、専門家を招いて勉強会を開催することになった次第だ。
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 私は、12:00から葬儀があり、それが終わってから駆けつけたので、既に開会していたが、武田教授の講演は、最初から聞くことができた。

 武田教授の結論は、「ダイオキシンは、人間にとってほとんど毒性はない」というものだった。
 流れを追って説明すると、以下のような話だ。

 かつて1980年代までは、化学物質等による環境被害・健康被害に対しては、汚染物質による被害者が認められてから、初めて被害認定がなされ、汚染物質の排出量等に関する規制値が定められていた。
 しかし、1992年の世界環境サミット(リオデジャネイロ)で「原則15」という考え方に方向転換された。「その物質による被害が認められずとも、危ないらしいとわかったら、確認されなくても規制してよい」という、「疑わしきは罰する」考え方だ。
 ダイオキシンは、この「原則15」の考えに沿った最初の頃の規制物質だった。
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 その後、イタリアのセベソ(人口6万人)という街で1970年代に発生した農薬工場の爆発事故の追跡調査の結果が発表された。
 採取されたセベソの土壌からは、当時の基準で言えば、2,000万人が死亡する量のダイオキシンが検出された。
 しかし、20年以上の追跡調査の結果、ダイオキシンが原因で死亡した人はゼロで、それが原因と考えられる障害を持つ子供の誕生もなかった。

 また、ベトナム戦争で米軍が散布した「枯れ葉剤」(「ベトちゃん・ドクちゃん」の原因と言われる)に多くのダイオキシンが含まれていた。
 しかし、1970年頃まで、日本の水田には、ベトナムの8倍に相当する濃度のダイオキシンが含まれる除草剤が使われていたそうだ。だが、日本の米を食べてダイオキシンで亡くなった人はいない。

 更に、2001年には、東京大学医学部の和田攻教授が、「ダイオキシンは人間にとって毒性はない」という論文を発表し、それは今でも学会等で反論もされず、支持されている・・・等などだ。

 結論としては、「ダイオキシンは、大昔から地球上に存在するものであり、存在がわかったのが40年前、予防的見地から規制されたのが15年位前(?)、しかし毒性がないことが判明したので、数年後には基準が大幅に緩和されるはずだ」ということだ。
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 軽々しくは判断できませんが、皆さんはどう思われますか?
 鈴川海岸だけでなく、新環境クリーンセンターの建設問題や、その他環境行政全般に大きな影響を与える見解です。
 私は、改めてダイオキシンのことを勉強しなければと思います。

by koike473 | 2008-03-11 23:30 | 環境 | Trackback | Comments(2)  

Commented by これしらねえの? at 2008-03-12 10:37 x
http://find.2ch.net/?STR=%C9%F0%C5%C4%CB%AE%C9%A7
http://www.petbottle-rec.gr.jp/syoseki/index.html
http://www.cir.tohoku.ac.jp/~asuka/
http://www.rakkousha.co.jp/books/ka_02.html

from掲示板
あと、ここの人は武田がダイオキシン関連で利権ベッタリだってことは当然知ってるよね?

武田は難燃剤を企業と共同開発して特許も多数出してるよ。
武田邦彦 難燃剤 でググれば出てくる。
ダイオキシンなんて気にしないでハロゲン系難燃剤を使ってくれた方がうれしいわけ。
Commented by これしらねえの? at 2008-03-12 10:55 x
fromAmazonレビュー
山本氏の丁寧な検証に対し、武田氏は参考資料も明らかにせず、読者がそこまで調べないだろうとたかをくくって
いると思われる部分が多いが、『環ウソ』のペットボトルリサイクルのグラフが捏造であることは誰もが検証可能
である。また、金を払う側がどちらかで結論が逆転するにもかかわらず、武田氏は意図的に金の流れを逆向きに述
べている部分がある。本書では言及していないが、『環ウソ』にあるPitotのデータ(ダイオキシンの発癌性研究)
も捏造であるので、英文論文を読める読者はPubMedからダウンロードして確認してほしい。山本氏が指摘していな
いが、他にも『環ウソ』と『環ウソ2』には誤りが多過ぎる(「環ウソ」にたいする小生のレビュー参照)。言論の
自由を盾に珍説を流布するのは勝手だが、武田氏は現役の中部大学教授であり『環ウソ』も講座の学生を巻きこんで
制作している。北極の氷の説のような中学生レベルの誤りならまだしも、教育の頂点に立つ者が捏造によって事件を
つくりだし、莫大な印税を手にしているのは社会問題と思うし、中部大学の教育理念とその学生は大丈夫なのだろう
かと心配になる。

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