いろいろなことがわかった「田宿川をもっと学ぼう!」講演会

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 21日(木)は、今泉地区まちづくり推進会議主催で「田宿川をもっと学ぼう!」というテーマの講演会が開かれた。
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 講師は、地元・富士常葉大学社会環境学部の藤川教授だ。
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 藤川先生は、富士常葉大に着任以来、ずっと学生達と田宿川を始めとする富士山周辺の湧水調査を行っている。
 この日は、こうした調査に基づき明らかになったことをわかりやすくお話いただいた。
 まずは、何故富士山は山の周辺で湧水が多いのか?
 溶岩の一番外側(写真では下側)の大気に触れてガサガサの状態で固まったクリンカーと呼ばれる部分が水を通す。
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 何重にも重なった溶岩流の間のクリンカー部分から水が湧き出すということだ。
 では、どのあたりに降った雨や雪が地下水を涵養しているのかというと、おおよそ標高1000~2500m付近の雨や雪だそうだ。
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 富士市を含む富士山南麓の地下水涵養量は95万トン/日に対し、かつて高度成長期には140~157万トンもの水を汲み上げていた。
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 そのため塩水化がかなり内陸部まで進み、今でもその影響が残っている。
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 ではいよいよ本題の田宿川。
 田宿川の流量から湧水の涵養域(どこに降った雨や雪を集めているか)を計算すると、その面積は32.8km2。
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 何とこれは、地表の流域(図の青い四角)の数十倍にも相当するエリア(図の赤い四角)から水を集めていることになる。
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 つまり、地表の地形に関係なく、地下のクリンカーが形成する流域を伝って大量の地下水が田宿川に集まっているということだ。

 では田宿川の水質はどうか?
 湧玉池(富士宮)と比較すると、窒素分(NO3)が非常に高い。
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 健康に直接影響を及ぼす値ではないが、富士山麓の土地利用から見ると、茶畑にまく肥料や東名高速道路からの排気ガスがその原因ではないだろうかとのこと。図のピンクの部分が茶畑。
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 田宿川のシンボルの一つでもあるナガエミクリ(水草)は、この窒素分の富栄養化により、刈っても刈ってもこんなに成長するようだ。
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 本当は各地で減少が危惧されている「貴重種」だが、田宿川ではやっかいな「嫌われ者」になっているのは皮肉な話だ。

 そして最後は田宿川の水位の話。
 地下水を汲み上げている企業が休みになる正月やお盆、そして岳南排水路の点検期間は水位が5~8cm上がっている。
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 そしてそれ以上に水位変化が大きいのが、「河川清掃活動」つまり嫌われ者のナガエミクリなどの水草を刈る「川そうじ」の前後だ。
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 10cm以上水位が下る。
 逆に言えば、水草の生長によって流速が下り、水位が上がるということだ。

 こうした水位の上昇と災害を防ぐことを目的に始まった「田宿川たらい流し川祭り」が今週の日曜日・31日に行なわれます。
 第25回、四半世紀を迎えます。
 是非、多くの皆さんに「清流・田宿川」と、源泉である「富士山の湧き水」を体験いただければと思います。

by koike473 | 2011-07-26 07:17 | 富士市の清流・田宿川 | Trackback | Comments(0)  

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