名古屋の下町の繁華街 大須商店街の再開発視察

 今日は、先週の13日(水)にTMO吉原再開発部会で視察に出かけたもう一つの再開発「大須301」(名古屋市中区)の話。
 大須商店街は、「名古屋の下町」として古くから栄えてきた商店街だ。
 視察に伺った「OSU301」ビルは、大須の東の玄関に位置し、万松寺商店街というメインのアーケードに面している。
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 平成2年というバブルの頃から検討を重ね、平成15年に完成している。
 1~3階は商業、4階以上は業務系と住宅(マンション)から構成されている。
 写真中央の白いビルの部分が商業と業務系、奥の茶色の部分がマンション。
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 説明を、地権者の皆さんで設立した大須商業開発㈱の松下さん(中央)、橋本さん(左)、事業計画コンサルタントを務めた㈱都市研究所スペーシアの浅野さん(右)から伺った。
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 計画の当初(バブルの頃)は、勝川(春日井市)と同様、全て商業系の床のビルを目指したが、やはり難しかったそうだ。
 1階は、もともとの地権者の皆さんの店舗がほとんど入り、アーケード商店街にすっかりなじんでいる。
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 2階は、テナントを入れたが、徐々に撤退する店が出てきている。
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 3階は、名古屋初の「中華街」フロア(テナント及び地権者直営店)としたが、残念ながら昨年秋にフロアごと閉鎖してしまった。
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 しかし、4・5階はメディカルプロムナード(医院等)で埋まり、また住宅も完売している。
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 2・3階の床は、大須商業開発㈱が所有しており、地権者の皆さんはご自分の店の経営と併せ、こちらの運営管理も行なっている。

 また事業の特徴は、「定期借地権方式」で取り組んだことだ。
 通常は、底地(再開発ビルが建つ土地)も区分所有という形で、建物の床とセットで保留床として販売し、事業費を捻出する。
 しかしここでは、60年間の借地契約(60年後には更地にしてもともとの地権者に返す)とすることにより、借地代を底地を区分所有した場合の7割に抑え、保留床(マンション)を売りやすく(買いやすく)している。
 もっともこの場合は、あくまでも借地のため、土地の権利が担保として認められにくくマンション購入者は融資を受けにくいという課題もあるようだ。

 名古屋で初めての民間再開発であり、計画が具体化した平成9年から14年までの間に、地権者の皆さんは計388回もの検討会等を行ない、テナントの誘致も自分達で行なってきた。
 まさに「手づくりの再開発」であり、大変だったことだろう。

 しかし私たち視察に伺ったメンバーの多くは、「名古屋の繁華街の大須でも、商業テナントの定着は難しい」という現実に驚きを感じたのではないだろうか。

by koike473 | 2010-01-21 23:57 | まちづくり・都市計画 | Trackback | Comments(0)  

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